メラグラーナ短距離界の新星となるか/トレセン発秘話
◆小粒になると噂されている高松宮記念を盛り上げるためにも
先週金曜に放牧に出たばかりのレッツゴードンキが今週水曜、早くも栗東トレセンに帰キュウした。
当初はGII阪神牝馬S(4月8日=阪神芝外1600メートル)に合わせてトレセンに戻ってくる予定だったのだが、このプラン変更の理由は単純明快。GI高松宮記念(26日=中京芝1200メートル)に“繰り上げ出走”する線が濃厚になったからだ。その背景にはビッグアーサー、ダンスディレクターなど、ここにきての出走予定有力馬の相次ぐ戦線離脱がある。
「今年はメンバーが手薄になりそうだからね。高松宮記念出走の可能性?大いにあると言っていい。相手が揃っていた去年(0秒7差8着)だって、直線でアルビアーノ(3着)に前をカットされる不利がなければ…って競馬だったからね。完全にブレーキをかけていたし、レース後に木村調教師が謝りに来たぐらい。あの不利がなければ、上位争いできていたと思う」(梅田調教師)
例年になく小粒になると噂されている今年の高松宮記念。こうした情報が飛び交うことで、かえってこのレッツゴードンキのような力を持った馬が参入した結果、盛り上がることを期待してやまない。
もちろん、今週のGIIIオーシャンS(4日=中山芝外1200メートル)からも、イキのいい馬が本番に出てきてほしいもの。その筆頭候補はメラグラーナだろう。
「ウチのはまだオープン特別(ラピスラズリS)を勝っただけですし、ここまで人気を集めるのはどうかと思いますけどね」とけん制してきた池添学調教師だが、その一方で「中2週でまた競馬(高松宮記念)があることを考えて馬をつくってきました。右回りでは直線で少しモタれる面があるし、個人的には今でも広いコースの左回りが一番合うと思っていますから」とも。
このメラグラーナがオーシャンSを快勝して、高松宮記念に出てくれば「新星」としてGIを盛り上げてくれることになるはずだ。(栗東の坂路野郎・高岡功)