そろそろディープ産駒大逆襲の予感 今週はビッシュに注目!!/トレセン発秘話
◆スピードがあって、なおかつ持続力がある
「ウチの厩舎は何かとディープインパクト産駒と縁があるんだよね」とは中竹調教師。一昨年の函館2歳Sで管理するブランボヌールが記念すべきディープインパクト産駒のJRA全10場重賞制覇を達成、そして先週の弥生賞で好発進したカデナはディープ産駒の今年初重賞Vだった。いわばディープの節目節目を飾る調教師と言えようか。
それにしても…。例年なら1月の早い時期、遅くても2月上旬には重賞を勝ってきた天下のディープ産駒の今年初Vが、3月まで持ち越されたのは実に意外である。
「まあ、ジンクスは破られるために、あるものだからね。ウチが節目で勝ったのも、たまたまなら、ディープが勝ってなかったのも、たまたまでしょう。あれだけのスペシャルホースというのはなかなかいないし、今まで勝てなかった分、これからポンポン勝つんじゃないの」(中竹調教師)
今さらではあるが、ここで改めてディープ産駒は何がすごいのか。
「普通スピードがあったら持続力はない。だけどディープ産駒はスピードがあって、なおかつ持続力があるからね。例えばキタサンブラックは母父にサクラバクシンオーがいて、そのスピードがうまく生かされたことでスペシャルホースになった。なかなかああいう馬は出てこないものだけど、そういう馬が出てきやすいのがディープ産駒なんだ」
ちなみに弥生賞のカデナは、中間の追い切りを見ていた周囲の調教師から「こんな軽い追い切りで大丈夫かいな」と言われていたぐらいで、「クラシック本番に良くなるように、余裕を持って調整してきたから、まだまだ上積みはある」。今後、スペシャルホースへの道を歩むのか、注目だ。中竹調教師の言う通り、これまで時間がかかった分、これからせきを切ったかのようにディープ産駒が重賞をボコボコ勝つような気がしてならない坂路野郎は、とりあえず中山牝馬Sのビッシュあたりが穴にクサイとみているが…。もちろん、有力ディープ産駒が多数出走する金鯱賞も要チェックとなろう。(栗東の坂路野郎・高岡功)