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地方競馬の祭典“JBC” JRA京都開催の意味

  • 2017年03月27日(月) 18時01分
教えてノモケン

▲昨年は川崎で行われたJBC(写真はJBCクラシックを勝ったアウォーディーと武豊騎手、撮影:高橋正和)


 地方競馬の主要イベントであるJBCが、第18回を迎える来年、創設以来初めてJRAの京都競馬場で施行されることになった。地方競馬全国協会(NAR)と、全国公営競馬主催者協議会(全主協)、JRAの3者が3月6日、共同記者会見で発表した。

 同日はJRAの理事長定例記者会見が先だって行われたが、目立ったニュースはなく、各メディアの扱いもJBCの方がかなり大きかった。地方競馬の自立を掲げて今世紀に出発したJBCの中央場での開催は、地方・中央関係が新局面を迎えたことを象徴的に示している。

11月3日が週末に重なると…


 JBCについては、昨年11月の当コラムで業績の好調さに焦点を当てて紹介した(→コラムはこちら)。2015年の大井、昨年の川崎と2年連続で地方競馬の1日売り上げのレコードを更新(この記録は昨年末の東京大賞典当日に破られた)。だが、今年と来年の日程は頭痛の種だった。

 過去2回は11月3日の祝日が週半ばで、地方場で開催する上で何の問題もなかった。だが、今年は同日が金曜で来年は土曜。JBCに限らず、地方の業績を支えるJRAのネット発売が金曜は不可能で、土曜はJRAの開催がある。これではJBCが埋もれてしまう。

 第1回JBC(大井)は平日の夜間開催だった。祝日にぶつけなくても、ある程度の売り上げが立ったのだ。岩手・盛岡の第2回は11月3日の祝日(月曜)開催。第3回は大井の昼開催にJRAの福島を絡め、JRAの一部の施設でJBCを併売する形を取ったが、この実験は結果的に失敗だった。JBCの売り上げが第1回の平日夜間を下回ったのだ。

 こうした経緯から、地方各場の持ち回り開催を掲げたJBCは、日付が原則として11月3日に固定され、3日が日曜の場合は翌日の振り替え休日に開催。大井だけは夜間、他場なら昼間開催というパターンに落ち着いた。

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1964年1月19日、東京都出身。87年4月、毎日新聞に入社。長野支局を経て、91年から東京本社運動部に移り、競馬のほか一般スポーツ、プロ野球、サッカーなどを担当。96年から日本経済新聞東京本社運動部に移り、関東の競馬担当記者として現在に至る。ラジオNIKKEIの中央競馬実況中継(土曜日)解説。著書に「競馬よ」(日本経済新聞出版)。

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