▲昨年は川崎で行われたJBC(写真はJBCクラシックを勝ったアウォーディーと武豊騎手、撮影:高橋正和)
地方競馬の主要イベントであるJBCが、第18回を迎える来年、創設以来初めてJRAの京都競馬場で施行されることになった。地方競馬全国協会(NAR)と、全国公営競馬主催者協議会(全主協)、JRAの3者が3月6日、共同記者会見で発表した。
同日はJRAの理事長定例記者会見が先だって行われたが、目立ったニュースはなく、各メディアの扱いもJBCの方がかなり大きかった。地方競馬の自立を掲げて今世紀に出発したJBCの中央場での開催は、地方・中央関係が新局面を迎えたことを象徴的に示している。
11月3日が週末に重なると…
JBCについては、昨年11月の当コラムで業績の好調さに焦点を当てて紹介した(
→コラムはこちら)。2015年の大井、昨年の川崎と2年連続で地方競馬の1日売り上げのレコードを更新(この記録は昨年末の東京大賞典当日に破られた)。だが、今年と来年の日程は頭痛の種だった。
過去2回は11月3日の祝日が週半ばで、地方場で開催する上で何の問題もなかった。だが、今年は同日が金曜で来年は土曜。JBCに限らず、地方の業績を支えるJRAのネット発売が金曜は不可能で、土曜はJRAの開催がある。これではJBCが埋もれてしまう。
第1回JBC(大井)は平日の夜間開催だった。祝日にぶつけなくても、ある程度の売り上げが立ったのだ。岩手・盛岡の第2回は11月3日の祝日(月曜)開催。第3回は大井の昼開催にJRAの福島を絡め、JRAの一部の施設でJBCを併売する形を取ったが、この実験は結果的に失敗だった。JBCの売り上げが第1回の平日夜間を下回ったのだ。
こうした経緯から、地方各場の持ち回り開催を掲げたJBCは、日付が原則として11月3日に固定され、3日が日曜の場合は翌日の振り替え休日に開催。大井だけは夜間、他場なら昼間開催というパターンに落ち着いた。