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クイーンC

  • 2005年02月18日(金) 12時07分
 予定通りだと「雨」の危険大。もともとこのレースは、桜花賞を展望する馬にとって、出走権のかかる重要なレースであると同時に、鬼門中の鬼門。理由は…ここは東京。阪神の桜花賞とはまるでコースが異なり、求められる資質も微妙に異なる。だいたい、桜前線とは方向が違っている。

 ここをステップに桜花賞というパターンは、長い歴史の中のほんの数えるほどで、かつて言われたのは、ここは「凡走の方がいい」。メジロラモーヌや、テンモンなど、なぜかこのレースでは走らなかった。その結果、活力が保たれた。普通に考え、ここで絶好調なら、4月の桜花賞でピークになる道理がない。

 ショウナンパントルは熟考の末、あえて56キロのこのステップを選んできた。理由はオークスをもにらんだ時、東京コースを経験しておきたいこと。もう1つ、ここから桜花賞までは「中6週」。このパターンは、12月の阪神のG1「阪神JF」を制したローテーションと全く同じになるからだ。

 正解の可能性もあるが、雨馬場で56キロ。ここで激走するようだと、桜花賞は危ないだろう。この馬、大事に使われてはいるが、夏の7月から充電の明確なオーバーホールがない。メジロドーベル級のタフな馬に育つのか、極めて微妙だろう。

 7頭も出走の関西馬も怖いが、クイーンCに遠征してきて、地元に戻って桜花賞を制した馬など1頭もいない。チューリップ賞もトライアルもある。方向が違うのだろう。あまり正解な展望ではない。主力には推しがたい。

 入念に乗ってきたラドランファーマを狙う。ハデな一面はないが、パワフルなストライドで秘めるスケールは上々。母の父マルゼンスキー、祖母はササフラの産駒だ。重も苦にするとは思えず、桜花賞というよりは、やがてのオークスに向けて手応えを見せて欲しい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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