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意外にいける、距離延長組

  • 2017年07月18日(火) 12時00分


◆中京記念の特徴的な傾向

 データで予想をしている方ならお分かりかと思うが、特定のレースについて前走距離別成績を調べると、「今回距離短縮組>距離据え置き組>距離延長組」ということになりやすい。例えばある1600m戦を予想する場合、前走1800m組>1600m組>1400m組となりやすいということだ。

 もちろん延長にも短縮にも限度というのはあるわけだが、1ハロンくらいの短縮・延長だと、そのような結果になりやすいのである。

 しかし中京記念はいまのところ例外で、1400mからの距離延長であった馬が穴をあけている。まだ5回しかやっていない現条件だが、前走距離別成績をご覧いただこう。

前走距離[着度数]勝率 複勝率 単回収率 複回収率
1200m[0-0-0-4]0.0% 0.0% 0 0
1400m[2-1-1-17]9.5% 19.0% 114 108
1600m[3-3-2-27]8.6% 22.9% 96 90
1800m[0-1-2-13]0.0% 18.8% 0 75
2000m[0-0-0-4]0.0% 0.0% 0 0

 1400m組・1600m組・1800m組は複勝率だと同レベル。一方で回収率は1400m組が高い。というのも、馬券に絡んだ4頭が5,6,10,13番人気だったのである。

 1400m組からは1番人気馬2頭も出ていたのだがその2頭はダメで、人気の無い馬から激走馬が出た。しかもここで好走する1400mというと京王杯SCを連想するが、同レースから来て馬券に絡んだのはフラガラッハだけ。しかも同馬は前走15着。残りの3頭はオープン特別のパラダイスS組だった(前走1着馬2頭と8着馬1頭)。

 重賞の壁+距離延長という課題を抱えている馬はなかなか人気にはならない。今回は登録馬のうち前走1400mは5頭だが1頭はダート、1頭は準オープン最下位。残る3頭、パラダイスSの1,2着馬と安土城S2着馬が今年の馬券のポイントと考えられる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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