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レパードS&小倉記念は低人気馬にチャンス大!最終追い切り詳報

  • 2017年08月02日(水) 18時00分


酷暑での調教に馬にも微妙な変化が


 8月2日の栗東トレセン。調教開始前はいつもより湿気がマシに感じられる状態で、もわっとしたしんどい空気ではありませんでした。これも8月になったからなのかも知れませんが、陽が昇り始めると日差しが暑くてたまりません。

 追い切りを見ていると、いつもは尻尾を振っていない馬が最後の直線で尻尾をブルンブルン。担当者に聞いてみると「確かに振ってたね。馬も暑くて、走るのが嫌なんちゃう」と苦笑い。ちょっとした微妙な変化っていうのは、いつもの席でいつものように追い切りを見ているからこそ感じることができるもの。今週末のウマい馬券でもそんな経験をうまく予想に乗せていけるように頑張りたいと思います。

【レパードS/タガノディグオ】

 前走ジャパンダートダービーは3着。兵庫チャンピオンシップを勝った時のように先行するレースではなく、後方から少し雑なレースになったことがこの着順の要因でしょう。それでも届きそうにないところから差してくる脚力がこの馬の能力の高さを示していると思います。

 前走後もやりすぎず緩めすぎずの調整。変則の中2週ということで、追い切り本数は3本。最終追い切りはブライトアイディアを追いかけて、ほぼ同入でゴール。時計は4F53.5秒、1F12.2秒。全体の数字、ラスト1Fの時計ともに前走時の最終追い切りとほとんど同じ。4F目が最速になるラップも踏めており、あとは新潟ダートの小回りに対応できるかどうかでしょう。

タガノディグオ(8月1日撮影)

タガノディグオは前走時の最終追い切りとほとんど同じ(8月1日撮影)


【レパードS/ダンサクドゥーロ】

 2勝馬のため、レパードSへの出走は抽選対象。もちろん重賞へ投票する予定ですが、個人的には、除外された場合に回る予定の天草特別(8月6日・小倉ダート1700m)に出走してきた時が狙いだと思います。その理由は乗り慣れた小牧太騎手が鞍上だから。

 気難しいところのある馬で、その点に関しては陣営の苦労もあって、徐々に解消されています。ただ、それをよく知る小牧騎手だからこそ、この馬が最も力を発揮できる騎乗をしてくれていると思います。正直、馬は前走以上、絶好調の状態。だからこそ、自己ベストを更新する栗東坂路4F時計をマークしたと思いますし、現状は重賞でも十分通用するとは思います。

ダンサクドゥーロ(7月26日撮影)

ダンサクドゥーロは絶好調で重賞でも十分通用しそう(7月26日撮影)


【小倉記念/ストロングタイタン】

 前走マレーシアCは降級戦だったとはいえ、休み明けを取りこぼすことなく快勝。そして今回がひと叩きして実績のある小倉芝ですから、netkeiba.comでも1番人気するのは当然かも知れません。中2週のローテーションにも実績があり、夏開催も昨年は連勝。状況的に死角はありません。

 そして、今回の調教内容。2本の坂路追い切りなので、CWでの追い切りがない点は気になりますが、レース間隔と過去の好走調教と比較しても問題ありません。最終追い切りは終い重点で4F53.6秒、1F11.9秒。全体が遅くなりすぎることもなく、終いはしっかり。状態面から見て、まず大崩れすることはなさそうです。

ストロングタイタン(8月1日撮影)

ストロングタイタンは状態もよく大崩れすることはなさそう(8月1日撮影)


【小倉記念/バンドワゴン】

 まず前回の敗戦。個人的には本命を打ったにも拘わらず、この理由が今ひとつ掴めておらず、レース後にジョッキーがコメントした重賞での力関係が原因だとすれば、ここでも力負けする可能性はあると思います。ただ、今回も含めて休み明けでのレースが多く、それがひとつの鍵を握っているのかも知れません。

 休み明けはもともと追い切り本数の少ないタイプ。2走前にそれで結果が出て、前走は結果が出ず。さすがに重賞になると本数が少ないと結果が出ないという考え方もできます。それでいくと、今回は中8週で4本の追い切り。これも少ないので、前回と変わりありません。最終追い切りは終い重点でしっかり動けていますから、馬の状態としては動ける判断でよいと思いますが、レースで好走できる中身にあるかどうかは微妙です。

バンドワゴン(7月18日撮影)

バンドワゴンは状態は動けそうだがレースで好走できるかは微妙(7月18日撮影)


【小倉記念/フェルメッツァ】

 七夕賞は福島民報杯2着の舞台でしたが、休み明けで帰厩が遅く、トレセンでの調教量は少なめ。そんなこともあって、高い評価はしていませんでした。それでも勝ち馬から0.4秒差ならあまり負けていないと思います。これは福島適性なのか、重賞でも通用する証拠なのか。これが後者だという前提だと、今回はもちろん大きく上積みがあると思います。

 最終追い切りの時計は地味ですが、重要なのはラップの踏み方。1週前追い切り同様、4F目が最速になるラップを踏んでおり、スピードの加速力がひと叩きしたことでスムーズになった印象。夏場にもレース経験があり、小倉競馬場の実績もあり。ここは重賞制覇に向けて、チャンス大といったところでしょう。

◆次走要注意

・7/30 2歳新馬【ヤエノグラフ】(1人/5着)

 早々にここでのデビューを決めていましたが、結果的には見せ場のない5着。しかし「少し馬を怖がったようで、自分の競馬ができませんでしたね」と安田隆行調教師。2番枠という本来なら優位にレースを進めることができる枠も災いしたよう。

 それでもメンバー中3位の上がりを使っていますし、次走は変わってくるでしょう。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切り栗東坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・2歳新馬【ビーチキャンドル】

 ロードカナロア産駒の芦毛。やれば動くタイプだけに、今週は追い切り前から少しテンションが高め。そんなこともあり、あまり強い負荷はかけないと聞いていました。併せ馬で前にいる馬が加速すると、それに付いていかず、最後は流す感じ。きっとこの調教なら人気することはないと思いますが、これはきちんとした理由があります。当然、レース当日のテンションは気になりますが、現段階では十分勝ち負けできる状態でしょう。

ビーチキャンドル(8月2日撮影)

ビーチキャンドルはテンションが高めであまり強い負荷をかけていない(8月2日撮影)


【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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