2歳馬についての質問と、手が合うダンサクドゥーロについての質問に答えます!
先週は土日で16鞍に騎乗し、シャイントレイルとコウエイタケルで2勝をマークした小牧騎手。復帰して約1カ月が経過し、徐々に騎乗馬が戻ってきた感があります。さて、今週は2歳馬についての質問と、ここまで3戦2勝と手が合うダンサクドゥーロについての質問をピックアップ。はたしてダンサクドゥーロの好走のカギとは!?。
(取材・文/不破由妃子)
競走馬は心肺機能が良くないと走らん
──まずは新馬についての質問を2つほど。「初戦で負けても、次に変わってきそうな新馬はどんな馬ですか?」。
小牧 やっぱり乗り味のいい馬はね、のちのち走ってくることが多いよ。
──それはレースというより、調教の段階で感じることですか?
小牧 そうやね。レースでいうと、馬ごみを嫌がって負けてしまった馬などは、慣れれば変わってくるかもしれないなぁと思うことはあるけど、実際、変わらない馬も多いし。乗り味を含め、調教の段階でだいたいの能力はわかるけどね。
──確かに、これまで小牧さんが「乗り味がいい」と評価した馬は、だいたい早いうちに勝ち上がっていますね。続いては、「2歳馬などで、トモが緩い、トモが甘いなどとよく聞きますが、それは乗っていてどういう感覚なのでしょうか? また、成長とともに改善されるものですか?」という質問です。
小牧 どういう感覚……ん〜、トモがこう、グラグラする感じかな。なかなか言葉で説明するのは難しいね。キャンターはもちろん、歩かせるだけでわかるよ。年齢とともにパンとしてくる馬もいるけど、変わらない馬もいるからね。
──トモが甘くても、走る馬は走りますものね。
小牧 そうそう。そういう馬もいるから。だいたいね、なんぼパンとしたところで、心肺機能が良くないと走らんでしょ。やっぱり、競走馬は心臓が一番大事やと思うよ。
──続いては、ちょっと長い質問ですが、8月6日の天草特別で3着したダンサクドゥーロについてです。「デビュー前からずっと応援してきましたが、“口向きが悪い”“口が硬い”と言われ、実際、四位騎手と北村友騎手が相当苦労されていました。この馬のように、口向きに問題のある馬は、今後も矯正するのが難しいのでしょうか? また、そもそも“口向きが悪い”“口が硬い”というのは、具体的にどういうことでしょうか? 今後もぜひ小牧騎手とのコンビで、もっと上のクラスで活躍してほしいです」。
小牧 ダンサクドゥーロね、確かに口は重たいです。最初に跨ったときからそれは感じてた。
──重たいというのは、具体的にいうと?
小牧 硬いんやね。引っ張っても抑えづらいというか。口向きを矯正するには、レースもそうやけど、調教が大事なんちゃうかなぁ。ただ、そもそも僕は、そんなに乗りづらいとは思わないよ。
──未勝利を勝ったとき、外に張る癖があるとおっしゃってましたよね。
小牧 うん、右回りはね。2勝目は左回りだったから乗りやすかったんやけど、この前は右回りの外枠やったから、ちょっと苦労した。でも、癖っていうたらそのくらいで、あとはそんなに乗り難しいことはない。右回りでも、内枠やったら大丈夫やと思うし。未勝利を勝ったときは、右回りでも内枠やったでしょ? だから乗りやすかった。この馬ね、僕が乗るまで、外枠ばっかりやってん。だから、条件がそろっただけで、僕が乗ったからどうこうじゃないと思うよ。
──なるほど。口向きの癖が、回りの得手不得手につながっている可能性もありますね。確かに中京の500万は、小牧さんの好騎乗もあって強かったです(向正面から動き出し、早め先頭から楽勝)。
小牧 あれはハマったね。前に本命グリグリの馬(サウスザスナイパー2着)がいたでしょう。相手はもうこれしかおらんと思って乗っていたから、勝負を賭けにいったんですわ。ペースが落ち着いてたからね。このままやと楽勝されると思って。
──右回りの外枠で、先ほど「ちょっと苦労した」とおっしゃっていた1000万の昇級戦も3着。
小牧 うん。1000万でもいいレースをしてくれた。すぐに何とかなりそうやし、1000万は近いうちに勝たせてあげたいね。
すぐに何とかなりそうやし、1000万は近いうちに勝たせてあげたいね