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ほとんどの年でオークス組が勝つローズS

  • 2017年09月15日(金) 18時00分


◆ポイントは道悪適性

 台風の影響で日曜に実施できるか微妙だが、とりあえずローズSについて展望していきたい。

 ほとんどの年においてはオークス組が勝つレースなので、まずはその線で考え、あとはファンディーナとの比較や、2,3着候補を検討していくのがよいだろう。

 オークス最先着馬はモズカッチャン。競馬が上手いという印象で、効率的に立ち回り、不器用な差し・追い込みタイプに先着してきた。ある程度自分で競馬を作れるタイプでもある。馬場が悪くなるのもよいだろう。ただ、このレースは差し・追い込みが強いのでそこがどうか。また今回はデムーロ人気で馬券も売れそうだが、この馬に関しては和田騎手が十分上手く乗ってきた。その意味で乗り替わりによる上積みは薄いように思われる。

 リスグラシューは能力だけなら世代トップクラスだが、春シーズン後半は状態維持が追いつかなかった印象。ここも後々のことを考えて八分の仕上げかと思うが、ピークを過ぎたあとの八分よりは良いはず。脚質とレースも合う。道悪は馬格を考えると微妙なところ。

 レーヌミノルはさすがにオークスは距離が長すぎたので、短縮は歓迎。ただ今回の距離も克服歴はないので、扱いが難しい。まずは前売りでの人気を見たい。

 オークス組以上に人気になるかもしれないのがファンディーナだ。皐月賞で負けること自体は問題ないし、むしろ着差を考えると牡馬相手によく走っている。

 問題は人気の根拠になっている勝利レース、特にフラワーCで、後から見るとメンバーレベルは正直高くなかった。一方で人気は持続するので、そのバランスをどう評価するかだろう。時計勝負をしてきているわけではないし馬格もあるので、道悪は悪くないように思う。

 春クラシックに顔を出していた中ではヤマカツグレースがヒモ穴になりそうに思う。血統や脚質的にモズカッチャンとセットになりやすいので、道悪により例年と脚質傾向が変わった場合の穴候補という感じか。

 条件戦組ではミリッサ。この馬はリスグラシュー以上にサイズ的な問題を抱えているが、能力は高い。ただレコード勝ちをするような小型馬なので、ひどい道悪はプラスにならないだろう。

 カワキタエンカは実際に道悪をこなしている点が魅力。カラクレナイも血統的には道悪をこなせそう。ただこの辺りは日曜にぎりぎりレースができるのか、代替で馬場がある程度回復してくるのかによって話が全く変わってくる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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