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netkeiba

なんとも微妙な大阪杯

  • 2005年03月28日(月) 20時04分
 大阪杯というのは単純なところがあり、前年の秋に朝日CCや神戸新聞杯といった同コースの重賞を好走してきた馬がそのまま好走する傾向がある。

 ところが、今年はその傾向に当てはめてストレートに買える馬がいない。朝日CCも神戸新聞杯も連対馬は今回登録していないし、鳴尾記念の上位馬もいない。

 同コースの重賞ということでいえばアドマイヤグルーヴ(マーメイドS優勝)だが、エリザベス女王杯優勝→大阪杯というローテは昨年と同じで、その昨年は7着。天皇賞・秋の好走があるし相手関係が楽なので今回は馬券に絡む可能性もあるが、自信の本命とは言えないものがある。もともと私自身、中距離以上の別定G2やG1で牝馬は本命にしない方針にしており(テイエムオーシャンの天皇賞・秋でこの禁を破って大失敗した)、今回も押さえが限界だ。

 一方、他の有力馬は…

・アドマイヤドン→このコースを得意とするアンカツ騎乗は魅力だが、芝で馬券に絡んだのは若葉Sが最後

・サンライズペガサス→このレースで優勝歴はあるが、3年前

・ハーツクライ→神戸新聞杯3着という結果を「コース実績」と認めてよいものかどうか微妙

・メガスターダム→このコースではラジオたんぱ杯を勝っているが4年前

 あまり積極的な意味ではない一長一短という感じだが、この選択肢ならサンライズペガサスを取ろうかと考えているところである。

 もう一点、大阪杯は年明けに準オープンを上がってオープン馬となった上がり馬が穴をあけることも多いレースである。そういう意味ではメガスターダムにはさらに1ポイント加わるのだが、クラシックで馬券に絡んでいた馬を「上がり馬」としていいかどうかは疑問だ。それよりは、マイネルベナードの大阪城Sタイム差無し3着を「近い時期の阪神芝2000m好走」と見なして先述の格上馬たちと並べる方がいいようにも思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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