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今週はJRAの重賞が4R!お祭りのような週末の最終追い切り詳報

  • 2017年11月01日(水) 18時00分


状態が上がってきた印象のスワーヴリチャード


 先週の天皇賞・秋。当日は東京競馬場で仕事をさせていただいたので、パドックを見ることができましたが、傘をさしていても足元はズブ濡れになってしまうような雨。ここまで降ってしまえば、適性うんぬんも関係ないんじゃないかと思うくらい。ただ、雨のパドックで喜んで歩いていたのがディサイファ、かなり元気がなかったのがサトノアラジンでした。

 結果は「さすが」という言葉しか出ないキタサンブラック。次はジャパンCですが、昨年も制したレースということを考えればあっさり連勝して不思議ありません。ただ、それを阻止できるかどうかは今週のアルゼンチン共和国杯組が鍵を握っているような気がします。このレースを含めて、今週はJRAの重賞が4つ、そしてJBC競走が3つとお祭りのような週末が待っています。JBCに関しては、すでにウマい馬券で予想を提供させていただいていますので、参考にしていただければ幸いです。

【ファンタジーS/アーデルワイゼ】

 3日の金曜日にレースがあるということで、31日の休日を返上して角馬場で調整。そして翌日1日に坂路馬場で追い切りというスケジュールを選択しました。個人的には牝馬だからといって、全休を挟んでから追い切りなしでレースというのは評価したくないので、このパターンで仕上げてくれたことは非常に好感が持てます。

 中2週なので、2本の追い切りですが、先週はCWコースで6Fから時計を出しています。最終追い切りも4F目が最速になる、きれいな加速ラップを踏みました。前走時の最終追いはCWでしたが、新馬戦1着時は坂路。非常にまとまった調教内容で、大崩れすることはまずないだろうという印象を受けます。

【京王杯2歳S/アサクサゲンキ】

 この馬を評価する場合にまず考えたいのは、レース間隔が詰まった方が結果が出るタイプなのかどうかという点。現時点では使い込んだ方がいいタイプというのが私のイメージですが、その根拠は新馬戦4着。ダートだったといえば、それまでですが、この時に最終追い切りの併せ馬では遅れています。

 そして間隔を詰めて使えば使うほど、追い切りでの併せ馬も先着するようになっています。よって、今回は中8週なので、1週前追い切りのモタモタした動きだったというのは説明のつくところ。加えて、追い切り本数も少なく、距離延長で初東京競馬場。正直、調教内容からも評価できる材料はないということになります。

【アルゼンチン共和国杯/スワーヴリチャード】

 すでに陣営がコメントを出していますが、馬の体調と相談して始動したら、このレースが目標になったとのこと。通常なら神戸新聞杯から菊花賞へ行くところを、始動を遅らせたのですから、よほど体調が悪いのでは。個人的にはそんな印象でした。

 実際、帰厩してからの追い切りを見ていても、以前よりも道中の行きたがる雰囲気が増しており、ちょっとしんどいところがあるのかなという感じ。しかし1週前追い切り、M.デムーロ騎手が跨った動きで印象一変。かなり馬の状態が上がってきた印象でした。最終追い切りは3頭併せの大外でしたが、この動きが1週前追い以上の素軽さ。仕上がりとしては、ほぼ万全と評価したいところです。

スワーヴリチャード(11月1日撮影) style=

スワーヴリチャードの仕上がりは、ほぼ万全とみる(11月1日撮影)


【みやこS/テイエムジンソク】

 1週前追い切りをトレセンニュースで配信しましたが、その時が道中行きたがる雰囲気で、脚がたまっていない印象と評したと思います。ダートホースですから、それでよいのかも知れませんが、中央場所のダート重賞をこれで押し切るなら相当なスピードが必要な気もします。それだけに「ひとため」あって、最後は後続を突き放すような動きが理想ではないかというのが私の勝手なイメージ。

 しかし、最終追い切りも1週前追い切りとはあまり変わらない印象。行きたがる素振りは幾分ましだったと思いますが、最後に追い出されてからの伸びはさほど。道中の行きっぷりやスピードから、あれで最後が鋭伸なら文句ないのですが、好調でもこんな動きなのか、はたまた今は絶好調ではないのか。そのあたりが微妙です。

テイエムジンソク(11月1日撮影) style=

1週前追い切りと変わらない印象のテイエムジンソク(11月1日撮影)


【みやこS/アスカノロマン】

 2015年のみやこSと同じローテーション、平安S以来の休み明け。担当者によると春は連戦もあり、疲れがたまっていたとのこと。それをうまくリフレッシュできたという意味では、今回の状態はかなりいいようです。

 最終追い切りは単走でしたが、この馬らしく、ゆったりとした走りで時計も速すぎず遅すぎず。ただ、私が予想コラムで◎にした16年東海S1着時のような弾む動きという印象はありませんでした。当時から年齢を重ねている分、動きが大人しくなったといえばそれまでですが、この動きだけで強かったあの頃の走りができると断定するのはどうでしょうか。

アスカノロマン(11月1日撮影) style=

アスカノロマンは強かった頃の走りができるかどうか(11月1日撮影)


◆次走要注意

・10/29 2歳新馬【フィールドドウサン】(3人6着)

 追い切りでの動きから楽勝だと思いましたし、レースでもセンスよく先行したので、まず勝ち負けという道中。しかし直線に向くと、もう余力なく失速。これについては「ノメくりまくったみたい」と西園正都調教師。これは良馬場での巻き返しを期待するしかありません。

[メモ登録用コメント] [芝マイル]良馬場なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・2歳未勝利【アメリカンワールド】

 中1週ということもあり、最終追い切りは遅めの時計。それを差し引いたとしても、追い出されてからの伸びは抜群。あれだけ大きなフットワークなら、今回の京都芝1800m外回りの舞台は最適です。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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