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まず1冠、そして次へ

  • 2005年04月20日(水) 15時52分
 単勝支持率が63パーセント、あのナリタブライアンが49.9パーセント、アグネスタキオンが59.4パーセントで、それを超えるディープインパクトの人気でした。皐月賞史上最高の支持率は10戦全勝のダービー馬トキノミノルが記録した73.3パーセントですが、今の競馬でのこの数字は大変なものです。

 さて、ダービーがどれだけの支持を集めるか、興味がわきます。

 ダービー歴代優勝馬の中で最大の支持を集めていたのがナリタブライアンで61.8パーセントでした。ディープインパクトがこれを上回るかどうか、そして無敗で春の2冠馬となるか、期待はふくらみます。ダービーでは3着に敗れたハイセイコーの66.6パーセントが最高の支持率ですが、これぐらいの数字はとも思える皐月賞の強さでした。

 クラシックレースで人気となる要素のうちでも、最大のものは無敗であるということでしょう。弥生賞の後、インタビューで武豊騎手が言った“この馬の良いところは負けないこと”という言葉が端的に強さを物語っています。そして、今度の皐月賞での勝利ですから、ブームに近いものになりそうです。

 人気が人気を呼ぶというのがブームで、これはハイセイコーの昭和48年に体験しました。この先、ディープインパクトがどう人気を集めていくか。無敗で武豊騎手の騎乗、最高のパートナーであれば、ブームを呼ぶ要素でこれ以上のものはありません。ワクワクするではありませんか。

 スタート直後につまずき、最後から1頭ずつ抜いていき、4角手前でステッキを入れたら驚いたように反応し、あとは独壇場の走りで、まるで飛んでいる感じで2馬身半差をつけての1分59秒2、受けたインパクトは滅多に経験できるものではありませんでした。

 天馬のような強さ、この春はディープインパクトをどう呼ぶか考えなくてはならなくなったようです。まず1冠、そして次へ。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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