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酒と名馬 出会いの物語

  • 2017年12月29日(金) 12時01分
ミントジュレップ

▲ netkeiba Books+ から「酒と名馬 出会いの物語」の1章をお届けいたします。(写真:ミントジュレップ Brent Hofacker/shutterstock)


 酒と馬は相性が良い。誰もが納得する真理だろう。それを地でゆく競馬レースが、創設1875年のケンタッキーダービーだ。2017年の第143回まで中断なく続く、アメリカンクラシック三冠のひとつにして、「スポーツの中で最も偉大な2分間」とも形容されるこのレース。一体、なぜアメリカ中東部で生まれたのか、なぜそれほど酒と相性がよいのか。その秘話を語っていこう。

(文:達磨 信)


第1章 バーボンウイスキーの偉大な貢献


 いま日本の酒場では酒をソーダ水で割るハイボールという飲み方が定着した。昔から酎ハイなるものが存在していたのだが、ウイスキー&ソーダ、角ハイボールの大ブームによって大衆的ながらも、なんとなくお洒落な爽快感のある飲み物となった。

ハイボール

ハイボールで乾杯 (写真:アフロ)


 角ハイボールのおかげでバーボンウイスキーやスコッチウイスキーもハイボールスタイルで飲まれるようになったが、ウイスキーの飲酒スタイルに変化をもたらしたのが角ハイボール缶の登場である。プルトップに指をかける、冷蔵庫に缶ウイスキーが入れてある、といったシーンが一般的になってきた。

 2017年現在、ウイスキー市場の10%を缶が占めるまでになってきている。角ハイボール缶だけでなくさまざまな缶ブランドが登場していて、いま人気を集めはじめているのがアメリカの酒、バーボンのジムビームハイボール缶だ。

 もともと日だまりの温かさを想起させる甘みのあるバーボンはソーダ水割に適していて、缶になることでより身近になったといえよう。とても飲みやすく、爽快な気分にさせてくれる。

 30年ほど前の日本ではバーボンブームがあった。その頃には戻れないかもしれないが、再び若者たちがバーボンを味わう時代になった。

 実はこのバーボン。サラブレッドと関係が深い。若い国家であり、良馬など存在しなかったアメリカ。その中のケンタッキー州が名馬の産地となったのはバーボンの偉大な貢献と風土によるものなのだ。

(続きは 『netkeiba Books+』 で)
酒と名馬 出会いの物語
  1. 第1章 バーボンウイスキーの偉大な貢献
  2. 第2章 ミントジュレップを有名にしたケンタッキーダービー
  3. 第3章 バーボンがサラブレッドを集める
  4. 第4章 バーボンの仕込水と風土が名馬を育てる
  5. 第5章 ダークホースの名を冠したウイスキー
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