▲キタサンブラック&武豊騎手の“ラスト・ファインプレー”を紹介 (撮影:下野雄規)
今年最後の連載は有馬記念からキタサンブラック&武豊騎手のコンビをチョイス。秋3戦目というハードなローテーションにもかかわらず、しっかりと仕上げた陣営の努力から、細心の注意を払ったであろう武豊騎手のゲート内の仕草を中心に解説します。さらに、以前コラムで紹介した藤岡佑介騎手の騎乗ぶりにも注目。来年のGI獲りに期待を込めつつ、成長を感じたポイントを改めて紹介します。(構成:赤見千尋)
「最後の大舞台でイメージ通りに乗ってしまう豊さんがもう凄い」
今週注目したのは有馬記念のキタサンブラックと(武)豊さんです。ファインプレーというよりも、馬からも人からも凄さを感じるレースでした。
まずキタサンブラックですが、秋3戦はキツイ競馬が続いたと思いますが、最後の最後を勝ち切るというのは本当に凄いことだと思います。
公開抽選会で豊さんが1枠2番を引いたところから流れも来ていたし、厩舎陣営もキタサンブラックの体調をしっかり把握して作って来た結果が、最高の形に繋がったんじゃないでしょうか。
豊さんとしては、スタートを決めてしまえば勝てる自信があったのではないかと思います。ただ、キタサンブラックはゲートの中でジッとしている馬ではないので、そこが一番クリアしなければならないところだったのではないかと。
■12月24日(日)有馬記念(2番:キタサンブラック)
ゲートが2番で奇数番よりも中にいる時間が少ないものの、それでも気を使うことは一緒ですから、豊さんらしい馬の態勢作りをしているように見えました。基本的にゲートの中では