▲師匠の矢作芳人調教師(左から2番目)とオーストラリアで再会
矢作先生が応援に駆けつけて下さいました
こんにちは。坂井瑠星です。
今回のコラムでは、ここ最近騎乗したレースや、日豪による裁決の違いについて取り上げたいと思います。
まずは、1月12日のハミルトン競馬場でのレースから。ハミルトンでは2度目の騎乗でしたが、その行程は車で片道3時間半。やはりこれはキツかったです(苦笑)。
自分自身、怪我からの復帰戦で一ヶ月ぶりのレースでしたが、ちょうどその週はゴールドコーストでマジックミリオンズというセリが行われて、そのためにオーストラリアに来ていた矢作先生が応援に駆けつけてくださいました。
騎乗したのはHurricane Helenという4歳の牝馬で、キャリアはまだ4戦目。2度目の騎乗で前回は5着だったので、絶対にリベンジしてやるという気持ちが強かったですし、前日の段階で1番人気になっていたので、とても楽しみにしていました。
ゲートの出が速く、前に行けるのが持ち味の馬なので、当然、調教師の先生やオーナーからの指示は「前に行って逃げ残ってくれ」というもの。もし強引に逃げる馬がいれば、抑えて2番手からでもいいという“プランB”もありました。
レース直前でオッズが上がり、最終的には3番人気あたり。ゲートが開くと、いつもよりダッシュが付かなかったのですが、内枠だったので被されて馬群に入るよりはと思い、少し強引でしたが、逃げる形を選びました。
そこで隊列が決まればよかったのですが、外枠の人気馬が競りかけてきました。結果的にそこが勝負の分かれ目で、引く判断をしなかった僕の馬は、前半に無理をしたぶん、最後の直線で早々に沈んで13頭立ての7着という結果に終わりました。
競りかけてきた馬は2着でしたが、勝ったのはやり合っている2頭の後ろでジっとしていた馬。改めて一瞬の判断の大切さ、冷静に乗ることの大切さを学びました。
普段ならできていたはずなのに、今回できなかったのはなぜか。それはやはり、環境が変わると対応できないという僕の甘さだと思います。いつもと違う環境で乗ることによって、何事にも動じないメンタルを鍛えていきたいです。
▲同じ厩舎の見習いのリアム騎手、「最近ブレイク中でオーストラリアで1番仲が良い友達です」と瑠星騎手
裁決の違い、1時間くらいかけてVTRチェックすることも
レース後、VTRを見ながら鞍の手入れをしていると、裁決室に呼ばれました。日本と同様、不利があったときなどには、加害者と被害者が裁決室に呼ばれます。