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【和田竜二×福永祐一×高橋亮】SP対談“花の12期生”の現在地/第3回『“同期”への想い、その存在 part2』

  • 2018年02月14日(水) 18時02分
祐言実行

▲2012年に行われた高橋亮騎手(当時)の引退セレモニー (C)netkeiba.com


「祐言実行」の最終回企画。2012年に、“花の12期生”の中で最初に調教師へと転身した高橋亮調教師。「モノの考え方が多面的で、昔から馬しか乗れないタイプではなかった」と、福永騎手は証言します。同期としてジョッキーとして感じている、高橋調教師の魅力とは。そして「それぞれの場所で真摯に自分と向き合ってる」という12期生の仲間は、40歳を超えた今、どういう存在となっているのでしょうか。(取材・構成:不破由妃子)


厩舎の初勝利と重賞初勝利は、ともに福永騎手の手綱


──高橋先生が調教師試験に挑戦すると聞いたとき、福永さんと和田さんは率直にどう思いましたか?

福永 早いなとは思ったけど、ケガがあったからね。まぁそうなるやろうなぁとは思った。

和田 うん。俺もケガが多かったのは残念やなとは思ったけど、亮は子供の頃から「調教師になりたい」って言ってたからね。だから別に違和感はなかった。調教師試験を受け始めることで亮自身も踏ん切りが付いたやろうし、何より今の活躍を見ればみんな納得でしょ。

福永 当時から知識が豊富だったのはもちろん、モノの考え方とかも多面的で、昔から「馬しか乗れません!」ていうタイプではなかったからね。

和田 人と接するのも上手やし。

高橋 そうでもないよ(苦笑)。正直、もうちょっとジョッキーをやっていたいなぁっていう気持ちもあったんやけど、最後のほうは競馬もあんまり乗れていなかったしね。受けると決めたときには、ひょっとしたら一発で受かる可能性もあるわけやから、いつでも辞める覚悟をして。そこの気持ちの切り替えはちょっと難しかったけど。

和田 そうやろうなぁ。一度ジョッキーの面白さを知ってしまうとなかなかね。

高橋 うん。この前、去年のシリウスSの映像をたまたま観たんやけど、古川が勝って(メイショウスミトモ)、竜二が2着で(ドラゴンバローズ)、祐一が3着でさ(ピオネロ)。なんか素直に羨ましいなぁと思った。重賞で同期がワンツースリーなんてなかなかないからね。純粋にいいなぁって。でも、祐一や和田はもちろん、幼なじみのジョッキーもまだ頑張っているから、彼らにいい馬に乗ってもらって、いいレースをしてもらうというのは、調教師としてホンマにやり甲斐を感じるし、やっぱり一番面白いよ。

福永 俺も亮の厩舎の初勝利(2013年10月13日・壬生特別・トーホウアマポーラ)と重賞初勝利(2014年7月6日・CBC賞・トーホウアマポーラ)は、やっぱり力が入ったよ。それ以前に、パドックで足を上げてもらったときも、なんか感慨深いものがあって。

祐言実行

▲記念すべき厩舎の初重賞勝利は、トーホウアマポーラでのCBC賞 (C)netkeiba.com


祐言実行

▲管理調教師と主戦、同期として新たな形で決めた記念の勝利 (C)netkeiba.com


和田 年を食ってきて何がいいかって、同年代の調教師が増えてくることやな。若い頃はなかなか伝えきれんこともあったし、聞いてもらえないこともあって、そういうことがストレスになったりもしていたけど、調教師が同年代だと、馬や競馬のことについて話しやすいから。

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祐言実行とは
2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。

1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。

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