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待望の2018年初勝利!祝福に包まれた当日のエピソードをお届け!

  • 2018年02月27日(火) 18時01分
小牧太

日曜最終の1000万条件、ワンダーサジェスに騎乗して悲願の2018年初勝利!


日曜最終の1000万条件で、悲願の2018年初勝利! 昨年から数えると4カ月半ぶりの勝利となり、ファンのみなさんもホッと胸をなで下ろしたのではないでしょうか。もちろん、誰よりもホッとしたのは小牧騎手ご自身。さっそくレース回顧と、祝福に包まれた当日のエピソードをお届けします!
(取材・文/不破由妃子)



周囲の反応が……みんな気にしてくれてたんやなぁ


──小牧さん、2018年初勝利、おめでとうございます! 去年の10月9日のルドルフィーナ以来ですから…、約4カ月半ぶりの勝利。いやぁ、なんかものすごくホッとしました。

小牧 ありがとう。僕も本当にホッとしたし、応援してくれてた周りのみんなも同じやったと思う。なんかね、今回の勝利は、周りの反応も今までと全然違ったわ。ジョッキーたちからも、「おめでとうございます!」ってたくさん声を掛けてもらって。一番最初に声を掛けてくれたのは誰やと思う?

──ん〜、武豊さん?

小牧 いや、それが川田将雅やってん。彼が僕のところにきて、ニッコリしながら「小牧さん、明けましておめでとうございます!」って(笑)。

──なんか素敵ですね!

小牧 うん。もちろんユタカくんもね、検量室ですぐに「おめでとうございます」って言ってくれて。後輩ジョッキーたちからもたくさん言われたわ。松山は『太論』を読んでくれているみたいで、「今年、小牧さんが勝ってないことを知っていたので気になってました。本当によかったです!」って、ホンマに喜んでくれてた。そんな姿を見たらね、なんかうれしくなって。みんな気にしてくれてたんやなぁと思ってね。みんな知ってたんやね、僕が勝ってないこと。

──この前、「ほかのジョッキーたちは、僕が未勝利だってことに気付いてないんちゃうかな」なんておっしゃってましたけど、そんなわけはない(苦笑)。競馬場にきていた小牧ファンのみなさんも大喜びだったのでは?

小牧 うん、すごかったよ。久しぶりに、ようけサインを書いたわ。お祝いメールも、いろんな人から何十件も入っていて。重賞を勝ったわけでもないのにねぇ(苦笑)。日曜日の夜は、ちょうど曾和先生の誕生日会でね。ひとつも勝ってない状態で行くのは嫌やなぁと思っててん。だから、最終レースは勝ちたかったし、もちろんチャンスだと思っていたけど、1頭強い馬がいるからなぁとか思いながら。

──1番人気だったヴィルデローゼ(7着)ですね。

小牧 そうそう、ユタカくんの馬。あの馬はダートで負けてなかったでしょ? だから、もしかしたら、あの馬には敵わんかもしれんな…っていう気持ちもあったから、変な気負いもなく臨めたんやけどね。

──前走では、レース後に「もう一列前で運べれば…」とコメントされていましたよね。今回はスタート直後から促していったので、「今回は位置を取りにいったな」と思って見ていました。

小牧 勝つんやったら、それしかないと思っていたからね。

──あとは、馬群のなかで虎視眈々と…。最後は狭いところをアッサリ抜け出してきました。強かったです。

小牧 うん。でも、4コーナーを過ぎたところで、「あ〜、またハマってしまったわ…」と思った。そしたら最後にスーッと開いてくれてね。

──逃げていた馬が内に行った時点で、「あっ! 開いた!」と思いました。

小牧 勝つときはそんなもんや。それ以前に、馬の状態がすごくよくなってた。それが一番の勝因やね。乗っていても楽やったわ。

──ワンダーサジェスは、新馬の頃から期待が大きかった馬ですものね。

小牧 そうそう。でも、最近は調子がもうひとつで、馬にとってしんどいレースが続いていたから。僕が乗ったなかでは、今回が一番状態がよかったんちゃうかな。ちょっとイレ込んでいるくらいのほうが、あの馬はいいみたいやね。

──以前から「上でもやれる」と評価していらっしゃいましたが、改めて今後の手応えはいかがですか?

小牧 なにしろあの馬は脚があるから、状態さえ噛み合えば、上でも十分やれると思うよ。それにしても、ひとつ勝つのはホンマに難しいもんやねぇ。今回ばかりは、ホンマにもう勝たれへんちゃうかなと思った。お客さんの前でも、サインをしながら「もう辞めようかと思ったわ」って思わず言ったんやけど(苦笑)。

──これで片目が開きましたから、ここから改めて2018年スタートということで。

小牧 うん。なんか気分が楽になったね。とにかくひとつ勝ちたかったから。改めて応援してくれている人たちのありがたみを感じたし、自分のためにも、そういう人たちのためにも、まだまだ頑張っていきたいね。

小牧太

なんか気分が楽になったね。とにかくひとつ勝ちたかったから

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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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