中心はケイティブレイブとアポロケンタッキー
新年度を前に12日(月)から早くも南関東競馬で今年最初のナイター開催、ハートビートナイターがスタートしている船橋競馬。夜風はまだ冷たいけれど連日熱い戦いが繰り広げられ、14日(水)には重賞『第63回ダイオライト記念』が行われます。昨年はクリソライトが3連覇の偉業を達成。2400mで争われるスタミナ自慢が揃うJpnIIレース。今年は9頭立てとなりましたが少数精鋭の楽しみな戦いになりそうです。
中心となる川崎記念の1,2着馬ケイティブレイブとアポロケンタッキーから見ていきましょう。
ケイティブレイブはここまで重賞6勝を挙げ、そのうちJpnI・2勝。前走フェブラリーSはハイペースになった1600m戦で、自分の競馬ができず11着に大敗しましたが、本来は長距離でこそ本領を発揮できるタイプ。2000mの帝王賞、2100mの川崎記念でJpnIを制していることからも、地方競馬で距離延長、しかもメンバー的にも楽になる今回は最有力候補と言っていいでしょう。船橋では昨年の日本テレビ盃(1800m)でアポロケンタッキーの3着。2400m自体は初めてですが2500mの名古屋グランプリ(2016年)で2着の経験もあり、むしろ好材料とみて中心視したいと思います。
長距離でこそ本領を発揮できるケイティブレイブ(写真は2018年川崎記念優勝時、撮影:高橋正和)
アポロケンタッキーは昨年、日本テレビ盃を勝ったあとJBCクラシック8着、チャンピオンズC出走取消、東京大賞典4着、川崎記念2着。すべてケイティブレイブに先着を許していますが、前走・川崎記念では一時の不調を払拭する走りを見せての2着。その後十分な間隔を取って万全の態勢で望む一戦。こちらも2016年の東京大賞典を制しているGIホース。重賞を制している船橋の舞台で復活の勝利を挙げるチャンスです。
重賞を制している舞台で復活の勝利を目指すアポロケンタッキー(写真は2016年東京大賞典優勝時、撮影:高橋正和)
マイネルバサラは昨年11月に浦和記念を制して重賞ウイナーの仲間入り。その後は阪神のベテルギウスS(1800m・OP)4着、佐賀記念3着とダート中距離戦で上位争いを繰り広げている1頭。2400mも船橋コースも初めてですが、浦和よりも走りやすいコースで自分の競馬ができれば今回も上位争いに加わってくるでしょう。
昨年重賞ウイナーの仲間入りを果たしたマイネルバサラ(写真は2017年浦和記念優勝時、撮影:高橋正和)
地方馬の注目は昨年以上を狙うウマノジョー
ダイオライト記念は1998年にダートグレード競走に格付けされて以降、アブクマポーロ(1998年、1999年)、インテリパワー(2002年)、ミツアキタービン(2004年)、フリオーソ(2008年、2009年)が制し、地方馬も活躍しているレース。近年の成績を見ても2014年は3着サミットストーン、4着ゴールドバシリスク。2015年は4着ドラゴンエアル。2016年は3着ユーロビート、4着クラージュドール。2017年は2着ユーロビート、3着ウマノジョー、5着クラージュドール。このように多くの地方馬が掲示板を賑わしています。
今年の地方馬で最も期待が集まるのが昨年の3着馬ウマノジョー。昨年5月の大井記念で重賞初制覇を挙げたあといまひとつの結果が続いていましたが、前走・大井の金盃では後方から追い込んで2着と見せ場たっぷり。復調気配濃厚で、昨年以上を狙います。
復調気配濃厚なウマノジョー(写真は2017年大井記念優勝時、撮影:高橋正和)
スノーモンキーはJRAで4勝を挙げた8歳馬。船橋に転入初戦、8か月ぶりのレースでどこまで仕上がっているかが鍵。ダートグレード競走も2400mも初めてで適性が問われる戦いとなりますが、未知の部分が多いゆえ伏兵としてチェックしておきましょう。
ケイティブレイブ、アポロケンタッキー、マイネルバサラ。JRA勢3頭の壁をどこまでウマノジョーが崩せるか?4頭の戦いになると思われる今年のダイオライト記念。頭数が少ないぶん我々競馬ファンにとってはいつも以上に各馬の順位付けと馬券の買い方の巧拙が問われる戦いです。今年上半期のJpnI戦線に繋がる大切な一戦、心して挑みましょう!
※次回の更新は3月19日(月)18時。翌日に高知競馬場で行われる「黒船賞」のコラムをお届けします。
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中央競馬・地方競馬の交流を促進し、ダート適性のある実力馬の出走機会の拡大を図るため、全日本的な見地から体系づけられたダート交流重賞競走の総称。