移籍初戦に続き2戦目も魅せた圧勝劇
今、南関東競馬では、新しく仲間入りをしたリッカルドの強さに騒然としています!!!
リッカルドは美浦の黒岩陽一厩舎時代に、2016年エルムSを制した中央の重賞ウィナー。今年1月のポルックスS(5着)を最後に、船橋の佐藤裕太厩舎に移籍しました。
南関東移籍初戦を快勝した報知グランプリカップ
2月7日の報知グランプリカップ(船橋・1800m)では、2着のロワジャルダンに7馬身差をつける圧勝。3月7日に実施されたフジノウェーブ記念(大井・1400m)では、自身初の斤量59キロを背負い、新馬戦以来となる1400m戦でしたが、2着のオメガヴェンデッタに7馬身差をつけて優勝。
同じ芦毛の偉大なフジノウェーブの名を冠したレースを制し、南関東重賞2勝目
両レースとも、楽に好位につけていき、最後の直線では後続馬たちをグングン突き放していく内容。南関東の好メンバーが集っていたにも関わらず、子供扱いするようなこの強さは、南関東を見続けている者にとっても衝撃的でした。
佐藤調教師と楠新二厩務員の最強タッグで仕上げる
この馬の調教をつけるのは、騎手時代に今は亡き川島正行調教師の右腕として、アジュディミツオーやフリオーソなど数多くの名馬の調教に乗ってきた佐藤調教師自身。そして、担当はアブクマポーロなど数多くの名馬を育て上げてきた大ベテランの楠新二厩務員。最強タッグが仕上げています。
リッカルドと調教パートナーは佐藤裕太調教師、担当は楠新二厩務員
リッカルドはこれまでレースを使われてきた馬なので、背腰などが疲れていたことから立て直しが図られたそうです。佐藤調教師にここまでのお話を伺いました。
「最初は報知グランプリカップに間に合うのかな?と。50年のキャリアがある楠さんは、口では言えないくらいのケアをしてくれるので、何とかしてくれるだろうと信じていました。
調教面では、中央時代にしっかり乗り込まれて心臓はできているでしょうし、無理に乗り込んで息を作るのではなくて、軽く短く乗って、その分、運動は長くしてもらって。はたから見れば仕上がるの?って思われるような最初は軽いものでした。
持っているポテンシャルは高いので、この馬の邪魔をしないようにして、メンテナンスをしっかりしてあげられれば、自ずと結果はついてくるだろうと思いました。
報知グランプリカップ前は、中間追い切りを1本入れたらガクッとくるようにも思ったので慎重に行ったんですが、逆に良くなってくれたので、その後の追い切りはしっかりやって、持ち上がってきたところがレースでした。逆にあれだけ走ってもダメージが少なくて、フジノウェーブ記念ではしっかり攻められて万全に仕上げることができました。
今は体が苦しくないので、フレッシュな感じで楽に走ってくれています。フラットコースでの調整も歯車が合ったのかもしれませんね。それでも背腰やトモが疲れやすい体質ですが、それを全体的に補えるような丈夫さがこの馬にはあると思います」(佐藤調教師)
これまでの経験を生かしながらリッカルドの調教にも乗る佐藤裕太調教師
現在は4月17日の新設重賞ブリリアントカップ(大井・2000m)と5月2日のかしわ記念(船橋・1600m)を両にらみで調整を続けているそうです。
地方競馬の名馬たちを育ててきた面々と関わるリッカルド
先ほど、佐藤調教師はアジュディミツオーとフリオーソなどの調教パートナーで、楠厩務員はアブクマポーロなどを手掛けたことは書かせて頂きました。レースに騎乗する昨年の南関東リーディング矢野貴之騎手は、高崎競馬場廃止後に大井へ移籍した騎手で、若手時代にフジノウェーブの調教パートナーだったことはあまりにも有名です。
そう。リッカルドは、南関東を飛び越えて、地方競馬の希代の名馬たちを育ててきた面々が関わっています。リッカルドについてはまだまだ書きたいことがあるのですが、今日のところはこの辺で。
次回は4月2日(月)にお会いしましょう!