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【阪神大賞典】レインボーラインの新たな一面「マクって勝てた意味は大きい」

  • 2018年03月22日(木) 18時02分
哲三の眼

▲2年1ヶ月ぶりの勝利の裏にあったポイントとは (c)netkeiba.com


強豪相手にGI戦線で人気以上の好走を続けていたレインボーラインが2年1ヶ月ぶりに勝利。その中で哲三氏は、岩田騎手の“マクって差す”という勝ち方に注目。直線でのペナルティを残念がりながらも馬の気持ちを優先した騎乗と天皇賞(春)に繋がるポイント、そしてこのレースを例とし、勝ちきれない馬に対して自信をつけさせることの重要性を解説します。(構成:赤見千尋)

馬に自信となる“先頭に立つ”という経験


 今週振り返るのは阪神大賞典です。春の天皇賞へ向けて重要な一戦でしたが、3番人気レインボーラインが外から豪快に伸びて差し切り勝ち。直線で内にヨレてペナルティがあったことは残念ですが、とても強い勝ち方だったと思います。

 レインボーラインにとってはアーリントンC(2016/2/27)以来、2年1か月ぶりの勝利でした。長い間一線級の強いメンバーと戦って、NHKマイルC 3着、菊花賞2着、秋の天皇賞3着など好結果を残して来ましたが、これまでのレース内容は、前の馬を目標にロスなく立ち回るという印象が強かったです。でも今回は、外からマクリ気味に進出して勝てたのが一番良かったなと思いました。

■3月18日 阪神大賞典(7番:レインボーライン)

 その勝ち方の何が良かったかというと、馬に自信がつくからです。強いメンバーと戦ってきたからこそ、ここしばらくは先頭に立ったり、直線で抜け出すということが出来ずにいました。4コーナーを回っても内を突くことが多く、前の馬を外から抜くということが少なかった。だからこそ、外からマクって勝てたという経験は、馬にとって自信になったんじゃないかなと。

 もちろん、内から伸びる、狭いところから割って出るということも大切ですし、強い精神力がなければできません。ただ、一つのきっかけとして、今回の勝ち方は馬のメンタルにとってとてもいい勝ち方だと思います。

 僕自身もそういう経験があって

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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