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金鯱賞

  • 2005年05月27日(金) 11時29分
 8歳タップダンスシチーは、4歳時までは単なる下級条件の2勝馬だったが、5歳時に3勝してオープン馬となり、それまでの差しタイプからイメージも一新。強気に自分でレースを作る先行タイプに変身した。6〜7歳時は10戦6勝。6歳時のジャパンC独走あたりから一段と強くなっている。

 3連覇のかかるこのレースだが、2000〜2500mの中京芝は1、1、1着。2500mでは2分31秒4のレコードを記録し、この2000mでは昨年の1分57秒5は当時のレコード。

 まだまったく衰えやかげりの心配はなく、6歳時より相手も楽。同じ59キロなら、同一重賞3連覇の可能性大だろう。タップダンスシチーが強気な先行策をとり、早めにスパートをかけること必至なだけに、相手は差すアドマイヤグルーヴ。絞れば1点だろう。

 同じ中京では、10Rの白百合Sの方が見どころの多い好カード。馬券の魅力も大きい。

 ダービー出走が夢と終わった東のアスカロンは武豊を配し、同じくエイシンサリヴァンは安藤勝を配してきた。文字通り、残念ダービーのムードになっている。

 中心は、エイシンサリヴァン。エンジンのかかりが遅く、いかにも不器用な追い込み一手型だが、4走前の1800mでは、上がり33秒4を記録している。不器用でも、本質は力馬ではなく、本質はスピード能力だろう。

 父エルプラドは、サドラーズウェルズ系にしては珍しくアメリカで大成功した種牡馬。 ターントゥ(へイルトゥリーズンの父)のクロスを持ち、芦毛はマームードのそれ。スピード色が濃い。中京の芝1800mなら、さすがにスローはないだろう。追っての味がフルに生きそうだ。このエイシンサリヴァン、いつも坂を上がって伸びてくるように、平坦向きでもある。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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