◆意欲的な4歳馬らしい成績が残るレース
今週から、4歳馬の条件分けの賞金額が半額になった(今年までの制度)。たとえば、勝って連闘でも挑戦する覚悟でGI安田記念に登録していた4歳モズアスコットは、先週のOP特別「安土城S」を2着にとどまった。そのため、条件賞金は「4400万→2200万」となり、ふつうはとてもGIになど出走できる獲得賞金額ではない。
ところが、最初から19頭と少なかった安田記念の登録馬は、最終登録馬が(藤沢厩舎が3頭も回避したこともあって)16頭にとどまり、滑り込みで出走できた。結果、今年の安田記念に出走する4歳馬は、過去20年で2番目の多頭数「8頭」となった。
安田記念では最近15年間で、たった「2勝」しかしていない4歳馬は、ふつうの年はここまでに高額の賞金を獲得しているトップランクの馬でないと最初から出走もできない。そこで「出走馬が少ない→好走馬が少ない」のだが、今年は(相対レベルが高いこともあるのだろう)、有力馬を中心に8頭もいるとなると、さすがに今年は、4歳馬不利は当てはめられない。
それと同じように、2012年から6月に移った「鳴尾記念」はGIII重賞とはいえ、条件賞金が半分になった4歳馬の出走しにくいレースであり、さらには、3週後の「宝塚記念」を目ざすエース級が出走するレースでもない。
6月に移動して6年間、4歳馬はたった7頭しか出走していない。ところがその7頭の成績は「2、3、4、1、4、3、6」着。あまり頭数の多くないレースではあるが、半額になった条件分け賞金を少しでも早く積み重ね、出走したいレースで除外される危険を避けようと意欲的な4歳馬らしい成績を残している。
ここに出走した7頭は、のちにみんな「重賞勝ち馬となるか、GIで2着」の成績が残っている。12年ショウナンマイティ(安田記念2着)、12年トーセンラー(マイルCS1着)、13年トウケイヘイロー(香港C2着)が、GIでも通用している。4歳馬が複数出走したのは、12年、13年の2回だけ。その2年ともに4歳馬が「連対」している。
4歳トリコロールブルー(父ステイゴールド)から入りたい。
3歳時は、スプリングS5着で皐月賞に、青葉賞7着で日本ダービーに出走できず、夏に1000万特別を勝って強気に挑戦した菊花賞は15着。期待に応えられない内容がつづいたが、4歳になった今年は1600万特別を「頭」差で勝つと、格上がりになったOP特別の大阪城Sも「首」差勝ち。期待通りの能力を発揮しはじめている。「体質が丈夫になって、ようやく能力と結果が結びついてきた」という、日本ダービー2勝となった友道調教師の中間のコメントもある。勝負強さも加わってきた。
ピヴォタル産駒の母ペンカナプリンセス(7F以下で3勝)はスピードタイプ。そこにステイゴールドがぴたりはまった形で、格上がりだった前回の阪神1800mのレース後半は「11秒5-10秒7-11秒7」=33秒9。これを中位から楽に差し切って、自身の上がりは「33秒3」。全然、精いっぱいの脚いろではなかった。近年の鳴尾記念に出走した4歳馬のパターン通り、夏から秋に向け、さらに成長してくれるだろう。