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新馬戦を見ていくポイント

  • 2005年06月22日(水) 13時13分
 新馬戦がスタートしました。一昨年前からワンチャンスになった新馬戦の価値は、明らかに大きくなりました。「出走する以上は」の意気込み、当然あります。新馬勝ちすれば、以後の戦いの見通しは高くなり、馬の成長に合ったローテーションを早くから考えることが出来ます。さらに、戦いながら確かな手応えをどう掴んでいくかという点は、その馬に関わる人の意識の中の問題ですから、わかりやすく言えば、最初から同じ騎手の手綱であれば、一戦一戦の積み重ねはより確かであると考えられます。

 例えば、ディープインパクトの鞍上は最初から武豊騎手でした。そして、これに類する例はいくらでもありました。

 新馬戦を勝つこと、ずっと同一騎手であり続けること、これがクラシックを勝つ有力な条件であり、このことを基点にして今後の若駒のレースを見ていこうと思っています。

 もちろん、そこから一歩はずれることもあるでしょう。その場合も、考え方の基本に変化はありません。自分のパートナーをどれだけ知り尽くしているかということが肝心で、それが大レースを勝つ要因だということです。

 それから、新馬戦を見ていくポイントがもうひとつあります。

 大種牡馬サンデーサイレンスが他界したのが、2002年の夏。その直後からポストサンデーの戦いが激しくなりました。

 明らかなことは、新種牡馬への優良牝馬の配合が盛んになり、その産駒の成績がぐんと良くなっていることです。GI馬は輩出されませんでしたが、去年のフレンチデピュティの産駒成績は、かつてのSSの新種牡馬成績に肉薄する素晴らしいものでした。そしてこれだけでなく、その他の新種牡馬も、かつてないほどの良績を残しているのです。

 クロフネなどを初めとする今年の新種牡馬56頭の中から、ステークスウィナーが多くある可能性は高い点にも注目したいところです。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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