▲国際GI3勝の実績を誇る香港馬ワーザー
タフなコースで知られる阪神芝2200mにマッチした血統は?“血統専門家”望田潤さんに宝塚記念出走馬の血統について見解を伺いました。
完成早めの配合が気になるサトノダイヤモンド
今年の宝塚記念は頭数こそ揃いそうだが、大阪杯や天皇賞春や安田記念の上位馬が出てこないので、両サトノとキセキの復調なるかがまず焦点になる。そして香港からは強豪ワーザーが来日。近4年は全て5歳馬が勝っており、4歳[0-1-2-15]、5歳[4-1-2-11]、6歳[0-2-0-10]、7歳以上[0-0-0-7]と5歳馬が非常に強いレースだ。
アルバートインティライミやサンバレンティンの甥で、アロマティコのイトコ。母母アンデスレディーがハイペリオン4・5×7、父の母ベガがハイペリオン4・6・6×5、父父の母フォールアスペンがハイペリオン3×4。父母からハイペリオン的なスタミナを受け、それが完全開花してからはトップステイヤーの座にずっと君臨してきた。最近は得意の長距離でもひと押し欠くので、ややピークを過ぎた感もあるが…。
距離△ スピード△ 底力○ コース○
ヴィブロスヴィルシーナの全妹でシュヴァルグランの3/4妹。細身で脚長で姉より斬れる脚質だが、ヘイロー3×4・5だけに馬群を小器用に捌く脚も持ち合わせている。古馬になって馬体が増えてきたが、それでも440キロを切るディープ牝駒。阪神内回りで馬場が渋ってパワー勝負になるのは歓迎ではない。高速馬場が希望だろう。福永騎手とは秋華賞以来のコンビ復活だが、もともと小柄なディープ牝駒は巧く乗りこなす人だ。
距離○ スピード◎ 底力○ コース△
キセキ母母ロンドンブリッジは桜花賞2着。母としてもダイワエルシエーロやグレーターロンドンやビッグカポネなどを産み優秀。ルーラーシップ×ディープインパクトは勝ち馬率54%で、ディープ肌では最も成功している組み合わせといえる。父譲りの重厚ストライドはどちらかといえば大箱ベターだが、開催最終日でひと雨あって、内が傷んだ馬場ならば大外を捲り上げる手がある。緩みのないペースで流れてほしい。
距離◎ スピード○ 底力○ コース△