来年のビッグレースに向け経験値と賞金を加算したい/京王杯2歳S
終了したレースを整理しながら展望
先週27日の京都の萩Sは、シーザリオの牡馬サートゥルナーリア(父ロードカナロア)。東京のアルテミスSは、ソウルスターリングの半妹シェーングランツ(父ディープインパクト)が素晴らしい内容で勝った。
今週は東京で「京王杯2歳S」1400m。一方、京都では牝馬の「ファンタジーS」1400m。毎週のように2歳馬の重要なレースが連続する。馬券検討と同時に、終了したレースを整理しながら、「阪神JF」「朝日杯FS」「ホープフルS」に目を向け、さらには大きく広がる来年3歳のビッグレースを展望したい。
京王杯2歳Sには、ダブル登録のあったファンタジーSではなく、牝馬ココフィーユ(父ロードカナロア)、牝馬アウィルアウェイ(父ジャスタウェイ)がこちらに出走する。関東の所属馬ココフィーユの場合は、この頭数で同じ1400mでもあり、また、まだ牡牝の差が生じる時期でもないから、地元の東京で…となったと思えるが、関西馬アウィルアウェイも、牡馬相手の京王杯2歳Sに回ってきた。
ジョッキーの関係もあるだろうが、アウィルアウェイの場合は、ファンタジーSにはオーナーこそ異なっても同じノーザンF生産の注目馬ダノンファンタジー(父ディープインパクト)がいて、断然の評価を受けている。
この時期の大きなテーマは、未来(来期)に向けての賞金加算であり、どの馬にとっても(有力馬であればあるほど)、無益な同士討ちは避けたい。
ファンタジーSのダノンファンタジーは、今回の組み合わせでは文句なしにNO.1候補。なら、そこはダノンファンタジーに任せて、アウィルアウェイはすでに遠征競馬の新潟1400m(左回り)のダリア賞を勝っていることもあり、東京へ…となったと推測される(実際は万全を期してのダブル登録であり、最初から予定は京王杯2歳Sだが、もしも…ということだってある)。
前回のダリア賞は、スタートもう一歩。インで引く形になったが、「35秒6-(11秒8)-34秒2」=1分21秒6のスローを、外に回って鮮やかに差し切ってみせた。上がり勝負のため差はつかなかったが、最後「11秒0-11秒2」の地点で鋭く伸びて自身の上がりは33秒4。
母ウィルパワーの半弟に、3歳春に安田記念を勝ち現在は種牡馬のリアルインパクト(父ディープインパクト)、海外GIを含め8勝もしているネオリアリズム(父ネオユニヴァース)のいるスピード系一族。
アウィルアウェイは馬体重以上にパワフル。牡馬の注目馬ファンタジスト(父ロードカナロア)、アスターペガサス(父ジャイアンツコーズウェイ)相手に一歩も引かないだろう。新馬で勝負強さをみせた牝馬ココフィーユにも要注意。