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来年のビッグレースに向け経験値と賞金を加算したい/京王杯2歳S

  • 2018年11月02日(金) 18時00分

終了したレースを整理しながら展望


 先週27日の京都の萩Sは、シーザリオの牡馬サートゥルナーリア(父ロードカナロア)。東京のアルテミスSは、ソウルスターリングの半妹シェーングランツ(父ディープインパクト)が素晴らしい内容で勝った。

 今週は東京で「京王杯2歳S」1400m。一方、京都では牝馬の「ファンタジーS」1400m。毎週のように2歳馬の重要なレースが連続する。馬券検討と同時に、終了したレースを整理しながら、「阪神JF」「朝日杯FS」「ホープフルS」に目を向け、さらには大きく広がる来年3歳のビッグレースを展望したい。

 京王杯2歳Sには、ダブル登録のあったファンタジーSではなく、牝馬ココフィーユ(父ロードカナロア)、牝馬アウィルアウェイ(父ジャスタウェイ)がこちらに出走する。関東の所属馬ココフィーユの場合は、この頭数で同じ1400mでもあり、また、まだ牡牝の差が生じる時期でもないから、地元の東京で…となったと思えるが、関西馬アウィルアウェイも、牡馬相手の京王杯2歳Sに回ってきた。

 ジョッキーの関係もあるだろうが、アウィルアウェイの場合は、ファンタジーSにはオーナーこそ異なっても同じノーザンF生産の注目馬ダノンファンタジー(父ディープインパクト)がいて、断然の評価を受けている。

 この時期の大きなテーマは、未来(来期)に向けての賞金加算であり、どの馬にとっても(有力馬であればあるほど)、無益な同士討ちは避けたい。

 ファンタジーSのダノンファンタジーは、今回の組み合わせでは文句なしにNO.1候補。なら、そこはダノンファンタジーに任せて、アウィルアウェイはすでに遠征競馬の新潟1400m(左回り)のダリア賞を勝っていることもあり、東京へ…となったと推測される(実際は万全を期してのダブル登録であり、最初から予定は京王杯2歳Sだが、もしも…ということだってある)。

 前回のダリア賞は、スタートもう一歩。インで引く形になったが、「35秒6-(11秒8)-34秒2」=1分21秒6のスローを、外に回って鮮やかに差し切ってみせた。上がり勝負のため差はつかなかったが、最後「11秒0-11秒2」の地点で鋭く伸びて自身の上がりは33秒4。

 母ウィルパワーの半弟に、3歳春に安田記念を勝ち現在は種牡馬のリアルインパクト(父ディープインパクト)、海外GIを含め8勝もしているネオリアリズム(父ネオユニヴァース)のいるスピード系一族。

 アウィルアウェイは馬体重以上にパワフル。牡馬の注目馬ファンタジスト(父ロードカナロア)、アスターペガサス(父ジャイアンツコーズウェイ)相手に一歩も引かないだろう。新馬で勝負強さをみせた牝馬ココフィーユにも要注意。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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