M.デムーロ、ルメール両騎手はさすがの馬質
先日、「12R中11Rを外国人騎手が勝利」という出来事があったが、通年免許を持っているM.デムーロやルメールはもちろん、短期免許で来日している外国人騎手も、もはや中央競馬において重要な位置を占めつつある。
そこで今回調べてみたのが、「外国人騎手でデビューした馬はその後の成績も良いのか?」という点についてだ。新馬戦で外国人騎手をブッキング→期待されている馬→その後も走る……という理屈が成り立つのかどうかである。ミルコとルメールについては短期免許時代と通年免許時代をまたぐことになるが、対象は「現3〜7歳、2歳芝の新馬デビュー馬」とした。
該当馬の3歳6月までの成績(2戦目以降はダートも含む、中央での成績のみ)で見ると……
賞金系の指標はGI馬の有無で大きく変わる(ベリーはドゥラメンテが効いている)ので、意味のあることでもあるが、あくまで参考程度に。賞金でルメール>M.デムーロに見えるのも後のGI馬の数の違いによるところが大きい。比較対象として、同期間の日本人着度数ベスト3(当該新馬戦における)に該当する騎手について見ると、
となっており、おおざっぱにまとめると以下のようになるかと思う。
・M.デムーロ、ルメールは新馬戦からさすがの素質馬に乗っている
・短期ではムーア、モレイラの騎乗馬はかなりの割合で勝ちあがるし長打につながることもある
・F.ベリーは次いつ来るかはともかく、来たら要チェック(ちなみに出走取り消しだったがネオリアリズムのデビュー戦もベリーの予定だった)
・ただ、クリスチャンあたりは馬質に恵まれているとは言えず、クリスチャンや「普通の短期外国人」よりは日本人トップクラスでデビューする馬のほうがグループとしての質はだいぶ高い。日本人トップとデムルメの差についても、人によっては存外小さいと感じるかも
・バルジューさん次に来る機会があったら誰か良い新馬に乗せてあげて……
これと似たことの調査をより多くの日本人騎手にも広げたうえで2歳戦開始直後の時期に限定して行うと、「想定されている騎手によるPOG戦略」が作れると思うが、それはまたの機会、あるいは赤本で。