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地方競馬出身の小牧騎手 門別の誤審事件に思うこと

  • 2018年11月27日(火) 18時00分
太論

▲今回は園田競馬場内のグルメと門別競馬の誤審について語ってくれました


「園田競馬場内のオススメの飲食店を教えてください!」という質問から、残念なニュースが続く地方競馬の話題へ──。これには地方競馬出身の小牧騎手も心を痛めているようで、門別の一件については「どう考えてもおかしい」とキッパリ。ご自身の経験から、その問題点を語ってくれました。(取材・文:不破由妃子)


門別の誤審…一番あってはならないこと


──今回はこんな質問から。「先日、初めて園田競馬場に行きました。競馬場内に魅力的な飲食店がたくさんありましたが、小牧騎手のオススメのお店があれば教えてください」。

小牧 園田は食べ物屋さんがようけあるからね。けっこう有名な店もあるんやで。昔からある定食屋の園田屋さんとか、端っこにある串カツ屋さん(串勝や)とか…。

──あ、園田屋さんで「焼きそば定食」を食べたことがあります。焼きそばに白飯で、まさに炭水化物祭りでしたが(笑)。

小牧 関東の人は、ようそんなふうに言うけど、焼きそばに白いご飯なんて関西では普通やで。お好み焼きをおかずにご飯を食べたりするし。

──そうなんですね。罪悪感を覚えつつ、美味しくいただきましたが(笑)。

小牧 そういえば、左端にあるホルモン屋さんは知らん?

──知ってます。入ったことはありませんが。

小牧 あそこもめっちゃ美味しいんやで。もうね、いかにもホルモン!ていう匂いがすごいんやけど。そこで食べたあとに車に乗ったら、匂いがこもってすごいことになる(笑)。でも、ものすごく美味しい。西ホルモンっていうお店やったかな。そこもオススメです。

──そういった飲食店には、イベントに出演した際に行かれるんですか?

小牧 うん、そうやね。園田で乗っていた頃は、あの飲食店のあたりを汗取りでよう走っとったわ。そういえば、年明けの園田のイベントにまた呼ばれました。「トークショーをするので、ぜひ来てください」って書いといて。園田とは違うけど、最近地方競馬はあんまりいいニュースがないからね。盛り上げるために、少しでも力になりたいから。

──門別の誤審に、岩手の薬物問題…。残念なニュースが続きましたね。

小牧 門別の件なんて、パッと見ただけでわかるのにね。あんなん、どう考えてもおかしいで。朝のワイドショーでも取り上げていたくらいやからね。だっておかしいもん。素人が見てもハナだけ出てるのがわかるのに、その馬が2着なんてね。それで払い戻ししてしまったっていうんやから。僕もそのニュースは気になってたんですわ。

──北海道庁で、担当職員の記者会見までありましたものね。

小牧 うん。馬券を破って捨ててしまった人もいるやろうし、億単位の損失が出るやろうから(11月20日の発表時点で、誤審による損失額は1億9200万円)大問題やね。それにしても、なんで間違えたんやろう…。そんなんしとったら、余計に売り上げが落ちてしまうのに。ようわからんわ。

──しかも、北海道2歳優駿ですからね。全国の競馬ファンが買っているでしょうし。

小牧 ホントにね。今の時代、そういう判定にコンピューターは導入できんもんかね。人が見てるから判定までに時間が掛かるんやろうし、こういう間違いも起こるんやろうし。なんか手は打てないものかね。線一本の世界やから、人間の目だけではどうしたって100%の判定にはならんことが今回わかったわけやし。それにしても、審判の人は焦ったやろうなぁ。なんせ確定してしまったわけやから。しかも、1、2着が入れ替わると、けっこう配当が付くらしいやん。

──1着1番人気ウィンターフェル、2着6番人気イグナシオドーロが入れ替わったわけですからね。ちなみに、小牧さんがいる時代の園田では、何人の目で判断していたんですか?

小牧 当然複数人やろうけど、実際に何人で判定写真を見ていたのかはわからん。昔からね、裁決もそうやけど、人間が決めているでしょ。人によって見方が全然違ったり、1年前は同じ事象でなんともなかったのに今回は重い制裁を受けたり。そういうことがあんねん。制裁事象についてはコンピューターというわけにはいかんやろうけど、今回の門別みたいなことはね、一番あってはならないこと。岩手の薬物問題もそうやけど、どうしたってお客さんに不信感を与えてしまうからね。

太論

門別競馬のようなことはあってはならないこと

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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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