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【若菜賞】哲三氏の持論を体現! 池添謙一騎手の“創り出す技術”

  • 2019年01月31日(木) 18時01分
哲三の眼

▲哲三氏の持論を体現した池添謙一騎手の騎乗をピックアップ (c)netkeiba.com


ヨハネスブルク産駒のエイティーンガール&池添謙一騎手が勝利した3歳500万下の若菜賞。勝負どころとなった4コーナーでは、2着となった川田将雅騎手騎乗のタマモメイトウと白熱の攻防がありました。ただ哲三氏がポイントに挙げたのは、その攻防自体ではなく、そこが勝負所となるに至った経緯について。今回は池添騎手のスタートを出てからの積極的な判断から、3コーナーでのポジション取りなど、哲三氏が普段から唱える“自ら動いて創り出すこと”の重要性を体現した騎乗を解説します。(構成:赤見千尋)

勝負どころで活きた“事前の判断”と“ポジション取り”


 今週は日曜日の京都9R・若菜賞を振り返ります。1番人気だったエイティーンガールが鮮やかに抜け出して勝利しましたが、人気だったとはいえ能力的にはかなり拮抗していたのではないかと思いました。その中で(池添)謙君はレースで活きて来る脚の使い方が上手かったなと。

 スタートをまず決めるのはいつも通り重要なことで、そこからポジションを取ってという形でしたが、200mくらいのところで外から勢いよくポジションを取りに来た馬(10番:セプタリアン)がいました。そこで終いの脚を温存するためにジッとしているという選択肢もあったし、実際ちょっと置かれ気味だったのですが、そこからもう一度ポジションを取りに行っていた。そうやって“スピードに乗せてから抑える”という形を選択したんです。

■1月27日 京都9R(9番:エイティーンガール)

 いつも言っていますが、ゲートを出て最初からスピードを抑えるというのは、簡単とまでは言いませんが、選択肢の中ではやりやすい抑え方です。でも謙君は、一度置かれ加減になったところから取りに行って抑えるという、難しい選択肢にチャレンジした。馬がどうやったらスピードに乗っていくのか、自分の体と馬の体幹とを考え、レースの中で優位に立てるポジションを意識していたのではないかと思います。

 その判断が活きたのが4コーナーの攻防でした。2着だった川田(将雅)君の馬は

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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