毎年のことでも、この時期、さあ秋競馬と新たな気分になるもの。季節と競馬の持つ不思議なハーモニー。この中にあって、爽快さを味わおうと、いつも前向きになっています。
できれば競馬の日は、すっきり秋晴れを望みます。中山も阪神も時計は速いのだろうと、思いはターフです。一番いい瞬間かもしれません。サークルのみんなも同じかなと、こころ和むとき、直ぐレースに追い掛けられる日々なのに、ほんのちょっと、ゆっくりする時間を楽しんでいます。
きちんと季節がやってきて、庭のシュウカイドウ、タマスダレも可愛い表情を見せてくれました。うすいピンク色に白、変わりない秋の色が嬉しくなります。
それにしてもショウナンタキオンの強さには、心打たれました。皐月賞を4戦全勝で勝ったアグネスタキオンに、どこか似ているフットワーク。最後の1ハロンの切れ味は、次元の違うものでした。ゆっくりゲートを出るところは、今をときめくディープインパクトと同じで、どんなスタートであっても騎手は馬を信ずることができます。慌てることはありません。あっさりナデ斬りの感覚は、ずっと自信になっていくでしょう。
ショウナンタキオンの母ショウナンマイラヴは、トニービンとメジロハイネとの間に生まれました。祖母メジロハイネは、オークス3着馬で、牡馬相手にセントライト記念を勝った馬。ショウナンの国本オーナーが引き取って、繁殖を続けさせてきました。思いのこもった血統と言えるでしょう。
次代のスターホースを予感させるショウナンタキオン物語は、今はじまったばかりですが、上がり3ハロン33.9秒を記憶するよりも、尻上がりの切れこそこの馬の武器と承知していた方がいいでしょう。大外一気のゴボウ抜きで群を抜くこの馬が、より勝利を確実にする真の強豪に成長していく過程を楽しんでいくことにしましょう。