秋のスタートの一戦。京成杯AHと違って、こちらは別定戦。マイル路線を展望する馬もいれば、天皇賞・秋に望みを繋ぎたい馬も、もっと長い距離に向かう馬もいる。
と同時に、夏のローカルの好調をそのまま持ち込む馬もいて、こちらはここで通用するなら秋のGI路線に乗ってもいい立場に立つことができる。
今年は、まだ距離適性のつかみ辛い3歳ビッグプラネットや、3年間の休養の後、ようやく本来の動きを取り戻しつつある7歳ボーンキングや、確実にGIを展望できる立場にあるサクラセンチュリーなど、多彩で、極めて比較と評価が難しい。
良くあるパターンだが、まだ夏の続きのスピード競馬に持ち込まれる公算大が今年の形とみて、好調ワンモアチャッターが中心。
この馬平坦一族のシャダイチャッターの孫として知られるが、そのシャダイチャッター(父ノーザンテースト)は、条件戦を連勝の後、84年の小倉記念を小差2着。その勢いに乗って朝日CCに挑戦、ニホンピロウイナーの2着に食い込んでいる。
ワンモアチャッターは、小倉記念2着までは全く同じパターンできた。祖母はここも2着にとどまったが、こちらは勝機が十分ある。前走はメイショウカイドウに負けたが、スパートのタイミングの差で、まだ脚はあった感がある。外からメイショウカイドウに一気にスパートされ、ツルマルヨカニセとセフティーエンペラの狭い間に突っ込まざるを得ない直線だった。ベストは2000m、今度は一気のスパートを決めたい。
評価を上げたいのは、意外にシャープな動きを示す7歳ボーンキング。3歳時は鈍重な印象があったが、3年も休んだ今年、むしろ現在の方がシャープになっている。アグネスタキオン(先週の新潟2歳S勝ち馬ショウナンタキオンの父)と、最初は互角以上の評価を受けた馬。巻き返す可能性を認めたい。