サムソンハッピーはもう7歳の夏になるベテラン。今になって上昇を求めるのは無理かもしれないが、この馬、ほかの7歳馬とはちょっと視点を変えたいところがある。
というのは、3歳夏にデビューして4歳、5歳、6歳、7歳の今年春まで、ずっと芝の1800〜2000mか、ダートの1700〜1800mに出走していた。全3勝がダートだから、ちょっと詰めの甘いジリ脚で、サンデーサイレンス産駒らしくないところがあった(母の父ヌレイエフのパターンはダート巧者を生むこともある)。
ところがこの春、初めて芝の1400m(短距離)に出走すると、いきなり1分21秒5の好時計でハナ差2着。上がり34.0秒で伸びてきた。ジリで詰めの甘い馬ではなかったのである。
平均ペース型のように見えて、1800〜2000mより、1400mの方がずっと合っていた。続く1400mでは6着に止まったものの、57kgで1分21秒9(上がり34.3秒)。悪くはない内容だった。
もう、こういう距離に的を絞るのかと思えたところ、また1800〜2000mに出走して5、9着。今度はいいところがなかった。
その後が、前走の札幌戦。思い直したように、今度は1500mに出走すると、追い込みの利きにくい重馬場の中、今回も対戦するトラストセレビーを追い詰め、0.0秒差の2着。「やっぱり」というより、もう誰もが見ても明らかなように、1400〜1500mの方がずっと合っていたのだった。今回はハンデ戦で1キロ減。望めるのはちょっと時計の掛かる良馬場で絶好のチャンスだろう。難しいハンデ戦なので、まずは単複から攻めたい。
阪神の11Rは、やっぱり折り合いの難しい馬だが、1600mこそベストとみて、レンドフェリーチェから入る。