平坦の直線660m、高いコース適性が求められる/新潟大賞典
一瞬の切れだけでなく、速い脚が長続きするタイプを上位に
外回りの長い直線は限りなく平坦に近く、約660m。当然、高いコース適性が求められる。
近年は、ディープインパクト、ステイゴールドが代表するサンデーサイレンス系の「切れ味」を最大特徴にするタイプの快走がとくに目立つ。一瞬の切れだけでなく、速い脚が長続きするタイプ(トニービン系の特徴を前面に出す馬)に合うコースでもある。
人気の1頭だが、新潟コースに【2-0-1-0】の良績を誇る6歳ルックトゥワイスから入りたい。ステイゴールド産駒であると同時に、母の父アルザオ(その父リファール)はディープインパクトの母の父でもあり、コース適性は抜群。4代母はきわめて平坦適性の高いUSAの名種牡馬ダマスカスの半姉でもある。
種牡馬ステイゴールド(2015年に21歳で死亡)は、現3歳の産駒は1頭だけ。エタリオウなどの現4歳が事実上の最終世代になり、サイアーランキング上位馬の中で出走数は少ないが、オジュウチョウサン、ウインブライト、ステイフーリッシュ…などの活躍で、4月26日現在、全国総合ランキング2位。2-3歳馬がいないのでこれ以上ランキング上位をキープすることは不可能だが、残った産駒はきわめてタフに、まだまだ勝負強く活躍をつづける。
ルックトゥワイスは4歳時までは連続して出走できず、9戦4勝の条件馬にとどまっていたが、5歳の昨年【1-3-1-1】。1600万下を突破し、遅咲きも珍しくないステイゴールド産駒らしく、6歳の今春からオープン入り。格上がり初戦だったGII日経新春杯をグローリーヴェイズ(日曜の春の天皇賞に出走)の半馬身差2着に快走してみせた。
前走の日経賞2500mでは、スローペース、渋り気味の馬場(稍重)、強敵相手に別定56キロ…などのマイナス材料が重なって6着(0秒8差)だが、春の天皇賞出走のメイショウテッコン、エタリオウとそう差はなく、クリンチャー、チェスナットコートには先着しているから凡走でもない。
今回はハンデ55キロ。得意の新潟コースに移り、ベストの2000m【3-2-0-0】で戦える大きなプラスがある。ステイゴールド産駒にしては渋った馬場は良くないが、馬場の悪化はめったにない新潟、月曜日は良馬場に回復するはずだ。
ハンデ戦だけに相手は手広くいくしかないが、ハンデ頭とはいえ、平坦適性でも上回るミッキースワロー(母の父ジャングルポケットはトニービン直子)は軽視禁物。不器用そうにみえて5歳クリノヤマトノオー(父ジャングルポケット)は、新潟は合いそうに思える。
短期免許で2カ月乗る予定のD.レーン(豪)は若いが意欲的に追う。上がり馬メールドグラースはぜひ穴馬に加えたい。