馬場広い東京で状況整えば人気以上に走る、メイショウテンゲン
先週のオークス。週中、最終追い切りを終えた時点ではラヴズオンリーユーに本命を打とうと思っていましたが、初めての東京競馬場への輸送、前々日輸送などが気になり、対抗評価に下げることに。替わって本命にしたエールヴォアでしたが、パドックでその姿を見た時に「これでヨシ」と思ったのは事実です。ただ、ラヴズオンリーユーも非常に落ち着きがあって、これなら◎○で決まる、と思ったのですが。
なかなか結果の出ない予想が続いていますが、今週はダービー。これまでのことを悔いている場合ではありません。皐月賞の1着2着3着が出走するかぎり、非常に馬券の組み立てが難しくなりそうですが、このあたりは印の打ち方で対応できるかも知れません。レース当日は東京競馬場でのお仕事。鳥肌が立つレース直前の雰囲気から、感動のレース後まで、じっくりと余韻に浸るためにも、昨年◎ワグネリアンのような印を打ちたいと思います。
なお、netkeiba.comで単勝予想オッズが1番人気のサートゥルナーリアに関しては、トレセンニュースの方で速報させていただきました。そちらをご覧いただくか、あとは金曜日に公開される予定の重賞捜査網でも取り上げる予定です。
【日本ダービー/ヴェロックス】
前走時は最終追い切りが芝馬場で軽くなったことを受け、輸送前日の金曜日に時計を出したと判断しましたが、結果的にはこれで皐月賞2着という結果。レース当日の馬体重が478キロだったことを思えば、あまり馬体を減らしたくない調教内容だったのかな、といった気もします。
それに比べると、かなり計画的に時計を出しているなあという印象のこの中間。変則的な2週前追い切りとして、5月12日の日曜日にCWで6Fから時計を出しています。その4日後にはCWで素晴らしい併せ馬先着の動き。これが1週前追い切りでした。そして、最終追い切りは単走でしたが、時計はある程度出ています。6F82.3秒、1F11.4秒は前走と比較しても、きっちりと仕上げたという印象。ここを目標に抜かりなしといったところでしょう。
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ダービー制覇へ抜群の仕上がりを見せるヴェロックス
【日本ダービー/アドマイヤジャスタ】
M.デムーロ騎手に乗り替わるということもあり、ジョッキーが手綱を握っての1週前追い切り。CWでアドマイヤエイカンを追走する内容でしたが、楽々と追いついたところまでは良かったと思いますが、相手の手応えが楽な最後の直線は少々苦労していました。それでもゴールではきっちりと先着する内容。ジョッキーとの相性が良さそうな動きを見せてくれました。
最終追い切りは坂路。ジョッキー騎乗でアディラートを追いかける併せ馬でしたが、テンから追いかけ続けて、残り400mから並んで、最後は突き放すという内容でした。これだけ迫力ある動きができれば、皐月賞からの逆転もイメージしたくなる、そんな攻めた調教内容だと思います。
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デムーロ騎手と好相性を予感させるアドマイヤジャスタ(5月21日撮影)
【日本ダービー/ダノンチェイサー】
休み明けのNHKマイルCでしたが、2週前から3週続けて併せ馬で先着。しっかりとした前向きさを見せて、仕上がりとしては申し分ない状態。そんな印象を受ける調教内容でした。しかしレース結果は4着だけに「ここに向けての叩き台だったのでは」という見方もあることでしょう。しかし、それは結果論だと思います。
そう思えたのが最終追い切り。サトノルークスとの併せ馬でしたが、先行していたにも関わらず、最後は遅れてのゴール。きっちり仕上げて使った前走から中2週というローテーションも合わない、そんな印象も受けます。
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中2週のローテーションで臨むダノンチェイサー(5月14日撮影)
【日本ダービー/リオンリオン】
3走前から騎乗した横山典弘騎手の機転により、逃げ先行のレースで結果が出てのダービー出走。それだけに、ジョッキーの乗り替わりは残念なところがありますが、馬自身は3走前から確実に変化を見せています。元々前を追い抜くことが上手ではない馬、だから最終追い切りもCWで追走して、ウレキサイトを交わし切れなかったところがあります。
ただ、これについて松永幹夫調教師は納得。「ウレキサイトの調子はいいし、追いかけられた方がいい馬。これでジョッキーが感触を掴んでくれれば」と長所とは逆な面を見せることで横山武史騎手にレースでのイメージを持ってもらうことにしたようです。時計は6F83.5秒としっかり負荷はかけられていますし、あとはどんなレースをしてくれるかだけ。
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乗り替わりの横山武史騎手と追い切りを行ったリオンリオン(写真奥)
【日本ダービー/メイショウテンゲン】
前走のレース内容から、弥生賞が雨馬場適性の高さでの勝利という見方に固まったのでしょう。さすがに今回は予想単勝オッズも人気がありません。また、今の時計が速い東京芝にも適性が低いと考えるのが普通だと思います。
ただ、最終追い切りの内容は良かったと思います。松山弘平騎手(レースは武豊騎手が騎乗予定)が跨っての併せ馬でしたが、外を回ったこともあり、しっかりと伸びています。以前から指摘しているように、右回りで外側に馬がいない状態なら、本当にいい伸びを見せて走る馬。馬場の広い東京競馬場で同じような状況が叶うようなら、人気以上に走ることは間違いないと思います。
![メイショウテンゲン](https://cdn.netkeiba.com/img.news/style/netkeiba.ja/image/column/iuchi/190522_05.jpg)
状況さえ整えば激走も考えられるメイショウテンゲン
◆次走要注意
・5/18 平安S【オメガパフューム】(3人3着)
最終追い切りでCWというのは初めてでしたが、反応の素早さを見せる内容でした。これについて「これまでにないことで、判断が難しい」とレース前日に話していた安田翔伍調教師ですが、あのレースぶりを見れば、結果的には少し早い仕掛けだったとしても、59キロでなければ押し切れた可能性が大。次は違います。
[メモ登録用コメント] [帝王賞]最終追い切りでラスト1F最速ラップなら勝ち負け
◆今週の追い切り特報
・3歳未勝利【エガオノメガミ】
CWでの3頭併せを先行していましたが、最後のゴール前で内からレッドアネモスが迫ってきても、手応えはこちらが優勢。相手は追い切り番長といってもよいくらいの動きを見せるので、それに対してこれだけ動けば優秀。レースでも先行できるようだと着順を一変させるはずです。
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