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【セレクトセール】『将来“お買い得だった”ことになる種牡馬は誰か』/ まるわかり!今年の見どころ(前編)

  • 2019年06月30日(日) 18時02分
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▲ロジャーバローズが上場した2016年のセレクトセールの様子 (撮影:田中哲実)


7/8(月)9(火)の2日間にわたって開催される、セレクトセール2019。初日の1歳馬セッションには240頭、翌日の当歳馬セッションには200頭が上場を予定しています。

第二のロジャーバローズはどの馬か!? 馬産地で上場予定馬の下見を重ねている須田鷹雄さんが、「これを知ればもっと面白くなる!」今年の見どころを、2週にわたってわかりやすく解説します。

(文=須田鷹雄)


日高出身のダービー馬誕生、馬主心理に与える影響は?


 今年もセレクトセールが近づいてきた。馬主にとっては最も付加価値の高い馬を手に入れるチャンスであり、好景気の近年はかなりの活況となっている。

 そのセレクトセールを展望する原稿を2回にわたって書かせていただくことになったが、今回はまず、個人的に注目しているいくつかのポイントについて触れてみたい。

 1つめは、日高系の上場馬がどのくらい売れるか、その売却率と価格レベルだ。

 ご存知の通り、今年のダービーはロジャーバローズが優勝した。同馬は2016年の当歳セッションに飛野牧場が上場した馬。社台グループ以外のセレクトセール上場馬が中央GIを勝ったケースはそれ以前にも10頭あるが、やはりダービーは特別の存在だ。

 過去にはディープブリランテがダービーを勝っているが、同馬はノーザンファームが購買してサンデーレーシングの勝負服で走った馬。個人馬主としてはロジャーバローズがはじめてで、その象徴的存在が馬主心理にどのような影響を与えるか関心がある。

 そもそも、ノーザンファームと社台ファーム、特に前者の顧客でセレクトセールでは買えずじまいというプレイヤーは増えている。その資金が「セレクトの日高系」に向かう下地はもともとあった。

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