過去10年の七夕賞は複勝率40.9%
ハンデ戦は敢えてハンデの重い馬、前走から斤量が増える馬を買えというのは、私がハンデ重賞の展望を書くたびに強調してきた内容だ。
七夕賞の過去10年も斤量増組は[4-4-1-13]で複勝率40.9%。斤量据え置き組の16.7%、斤量減組の16.9%組よりも明らかに高い。「今回の単勝オッズ30倍未満」「前走オープンひとケタ着順」など、箸にも棒にもかからない馬を排除したグループに限定して調べても同様の結論になる。
斤量増組の良い点は、該当馬の少ないところだ。過去10年でも22頭。据え置き組48頭、斤量減組83頭と比べても少なく、そのぶん多くの該当馬からさらに選ぶという手間がはぶける。
斤量増組を重視してはいけないのは昇級組が強いレースで、昇級組は自然と斤量減組に入りやすく、そこが走っているときは斤量増組の成績が下がる。しかし七夕賞の場合、過去10年の前走条件戦組は[0-0-2-12]。3着2頭はともに人気薄だったので複穴としての魅力はあるが、斤量増組の成績を脅かすグループとはなっていない。
昨年は斤量減組が人気薄で1、3着したが、あれはかなりレアケースと考えていいだろう。残る1枠は斤量増組だったマイネルサージュが奪っており、過去10年のうち8回は斤量増組が馬券に絡んでいる。
月曜に発表されたハンデでは、斤量増組に該当するのがクレッシェンドラヴ、ブラックスピネル、ミッキースワローの3頭。人気はミッキースワロー、ブラックスピネル、クレッシェンドラヴの順だろうか。
この「七夕賞における斤量増組」は上位人気でしっかり馬券に絡む役割を果たすことが多く、複数該当馬がいるときは人気最上位馬が馬券に絡んでいる(最近だと例外は2013年くらい)。そうすると軸にするならミッキースワローか。
一方で該当馬が複数馬券に絡んだケースは該当馬4頭だった17年くらいでもあり、この3頭に◎◯▲とすべて重いシルシを振ってしまうのではなく◎△△とか◎△無くらいの構えでいき、他の良い要素を持った馬と絡めていきたいところである。