2歳種牡馬ランキングは、新種牡馬ながらアグネスタキオンがトップ(10月末現在)。総合2歳リーディングでは15位(6頭が勝ち上がり7勝)のクロフネが、新種牡馬に限ると2位で、アドマイヤボスが続いている。
サンデーサイレンスの後継馬は、さまざまな特徴を前面に出すが、JRAではわずか1勝のブラックタキシードは、公営では17頭もが勝ち上がり、公営の新種牡馬リーディングではトップを走っている。
新種牡馬クロフネ(父フレンチデピュティ)は、10月末現在、もう24頭がデビューしている(公営では今年4月に初勝ちのシップアルーフを送ったが、ほかに出走した馬はほとんどいない)。クロフネの産駒は、まだどんな特徴を出してくる馬が多いのかちょっと難しいが、意外に非力で、ひよわい印象を与える馬が多かったり、ちょっと重苦しいタイプが多いような気がする。リーディングの上位には入っているものの、ちょっと勝ち上がり率が低いあたり、案外評価の難しい種牡馬スタートとなった。
そのクロフネ産駒で、早くも2勝しているのがフサイチリシャール(母はフサイチエアデール)。この馬はひよわい印象がない。筋肉モリモリ型を育てる松田国英厩舎の所属馬とあって、2戦目の初勝利、3戦目の萩Sともに逃げ切りだが、軽いスピード馬ではなく、やがては好位抜け出しの大崩れしないタイプに育ちそうだ。行く気を前面に出しての2連勝ではない。
今回の対戦相手は、ディープインパクトの全弟オンファイア。セイウンスカイの半妹の仔ニシノイツマデモなど、成長力のありそうな注目馬がそろっている。あえて逃げずに好位に控えそうな気もするが(将来を考えると逃げる手を使いたくない)、オンファイア、ニシノイツマデモなどの追撃を振り切ることができるか、どうか。東京の1800m。早くもスケール(器)の問われる好カードだ。