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【サマーチャンピオン】ダートグレード競走初制覇をかけて、伏兵多数で混戦模様

  • 2019年08月13日(火) 18時00分

ここから飛躍を目指す馬達が揃った一戦


 8月に地方競馬で行われるダートグレード競走3戦。12日のクラスターCに続く2戦目は14日(水)佐賀競馬場で行われる『第19回サマーチャンピオン』。2007年からハンデ戦になったダート1400m戦。このレースの特徴は、2012年のテイクアベットから昨年のエイシンバランサーまで7年連続「このサマーチャンピオンでダートグレード競走初制覇」という馬の勝利が続いている点。

昨年11年ぶりに地方馬による優勝を果たしたエイシンバランサー(写真は18年サマーチャンピオン優勝時、提供:佐賀県競馬組合)


 連覇の可能性があった昨年の覇者エイシンバランサーが残念ながら回避し、JRA5頭、笠松2頭、地元佐賀4頭の11頭立てとなった今回のメンバーも、ダートグレード競走の勝ち馬不在。2016年の覇者グレイスフルリープが昨年京都で行われたJBCスプリントを制したように、今年もここからの飛躍を目指す馬達が揃いました。

16年の勝ち馬グレイスフルリープは、18年秋に大一番JBCスプリントを制した(写真は18年JBCスプリント優勝時、(c)netkeiba.com)


 未知の魅力ある馬達が揃ったJRA勢。スマートレイチェルは藤森S(京都・3歳以上1600万下)ではゴール前まで逃げ粘って、1着コパノキッキングとタイム差無しの3着もあり、自分の競馬ができれば上位を狙える存在。ダートグレード競走初、地方競馬初参戦ですが、鞍上・武豊騎手で、52kgというのは非常に楽しみです。

ダートグレード競走、地方競馬共に初出走でも武豊騎手騎乗で楽しみなスマートレイチェル(写真は19年シドニーT優勝時、(c)netkeiba.com)


 ヒザクリゲは10戦4勝【4-0-3-3】と、今回のメンバーで最もキャリアの浅い4歳牝馬。こちらも重賞初挑戦、地方競馬初参戦と初物づくしですが、2月の小倉・4歳以上500万下から4月のラジオ福島賞(4歳以上1000万下)、7月のやまびこS(福島・3歳以上3勝クラス)と現在3連勝中の上がり馬。底を見せていない魅力十分で、53kgで臨めるのも好材料。ベテラン・横山典弘騎手のアシストで、一気に上り詰める可能性も。

現在3連勝中と勢いに乗るヒザクリゲ(写真は19年やまびこS優勝時、撮影:下野雄規)


 未知数と言えばグランドボヌール。前走は芝の重賞・中京記念で5着と掲示板確保。ダート戦に出走するのは2017年1月の3歳未勝利戦(京都・ダート1800m・6着)以来、2年7か月ぶり。もちろん地方競馬への参戦も初めてですが、芝のレースで培った先行力を活かし、新たな魅力が開花するかもしれません。

ダートへ久々に出走するグランドボヌール(写真は19年トリトンS優勝時、撮影:下野雄規)


 シャインヴィットゥは昨年12月、2連勝でフェアウェルS(中山・3歳以上1600万下)を勝った5歳馬。オープン入りしての2戦は13着、15着と結果を出せずにいますが、初めての地方競馬、53kgでの変わり身に期待。さらに8歳馬ナンチンノンも地方競馬のダートグレード競走に初参戦。松若風馬騎手と初コンビで挑みます。

地方の舞台で一変に期待したいシャインヴィットゥ(写真は18年3歳以上1000万下優勝時、撮影:下野雄規)


8歳のベテラン、ナンチンノンも注目(写真は17年千葉S優勝時、撮影:下野雄規)


 佐賀からは昨年8着のマサヤ、9着のオウノミチ、JRA時代に芝の重賞・ラジオNIKKEI賞で3着があるロードリベラルらが出走。地の利を活かし、ひとつでも上の着順を目指します。

地元から快速馬マサヤが出走、ひとつでも上の着順を目指す(写真は18年サマーチャンピオン出走時、撮影:稲葉訓也)


【今回のイチオシ馬】
・スマートレイチェル
今回のJRA勢は1400mの経験のない馬もいる中、2走前・高瀬川S(京都・1600万下・ダート1400m)で牡馬相手に逃げ粘って2着があるのは心強い材料。52kgで最内枠からポンと出て、逃げ粘りに期待。

【気になる馬】
・グランドボヌール
半兄ゴーイングパワーは2011年・兵庫ジュニアグランプリの勝ち馬。血統的にも久しぶりのダート戦で変わり身があるかも。

 JRA勢は初ものづくしの馬達が揃って混戦模様。力の比較が難しく、馬券的に波乱の可能性も。今後のスプリント戦線に繋がるレースを期待しましょう。

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埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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