スマートフォン版へ

【スプリンターズS】前傾ラップなら非サンデーが穴に ラブカンプーやラインスピリットを探せ

  • 2019年09月22日(日) 18時00分
ロードカナロア、ローレルゲレイロ、カレンチャン、スリープレスナイト。香港のサイレントウィットネス、テイクオーバーターゲット、ウルトラファンタジー。スプリンターズSは非サンデーのスプリンターが強いレースだったが、近年は前半のペースが緩むことが多く、レッドファルクスやストレイトガールなどサンデーの血を引く馬の差しが決まっていた。昨年は33.0-35.3の前傾ラップで、サンデーの血が薄い(血統表の3代目)ファインニードルが勝ち、非サンデーのとラブカンプー(11人気2着)とラインスピリット(13人気3着)が人気薄で激走。取り上げた馬で非サンデーはイベリス、タワーオブロンドン、ダノンスマッシュ、マルターズアポジー、ミスターメロディ、モズスーパーフレア、ラブカンプーの7頭。(解説:望田潤)


アレスバローズ
 母母エンスラーリングがプレイメイト≒セックスアピールのニアリークロス3×3で、この強大なパワーで短距離を走っている。体型は母方に入るウッドマンの影響が強い。本馬のようにネヴァーベンドやラトロワンヌの影響が強い前駆の馬は冬場は捌きが硬くなりがちで、6〜9月[2-3-1-4]の実績どおりの夏馬だろう。北九州記念はトップハンデで出遅れて大外を回らされたのが応えた。勝ち時計が1分8秒0より速いときは[2-2-0-3]と高速決着が望み。
距離◎ スピード◎ 底力○ コース○

イベリス
 ベルカントの半弟で、近親にクイーンズランドオークス2着ラスサラーなどが出る牝系。母父ボストンハーバーは北米2歳チャンピオン。カナロア産駒は追って味があるタイプが多いが、本馬はベルカントやクロコスミア同様、母父にボストンハーバーの軽いスピードが入るのでフワッと先行する脚質になった。前走は+14キロで短距離馬らしい肉付き。ハナを切らなくても我慢はきくので、好位でロスなく立ち回りたい。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○

セイウンコウセイ
 クラリティスカイやタイキフォーチュンの近親で、トムフール的なスピードと機動力を誇る牝系。ミクスドマリッジの牝馬クロス7×5を持つのはアドマイヤムーン産駒の走るパターンだ(昨年の覇者ファインニードルはミクスドマリッジの孫シャーペンアップの5×4)。アドマイヤムーン産駒は晩成型が多いが、本馬もまだ衰えは見られず、春の高松宮記念のように揉まれず先行できればまた圏内も。
距離◎ スピード○ 底力○ コース◎

ダイメイプリンセス
 ダイメイフジの半姉。母ダイメイダークは2戦1勝で引退したが、ニジンスキー≒ストームバードのニアリークロス3×2など強力な父母相似配合をしていて、短距離のスピードをよく伝える優秀な繁殖だ。6〜9月[5-1-1-5]と夏場に調子を上げる牝馬で、今年も北九州記念制覇で夏女ぶりを見せつけた。後駆のパワーは十分で急坂OK。あとは時計や上がりがかかる前崩れになるかどうか。
距離○ スピード○ 底力○ コース◎

ダノンスマッシュ
 母母ハリウッドワイルドキャットは北米G1を3勝し、BCマイルのウォーチャントを産んだ。母はロベルト4×3で

続きはプレミアムサービス登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング