(10月03日号 文=ポール・シムズ)
メールドグラースとD.レーン騎手、メルボルンの地で再びコンビを組みG1制覇を狙う
日本馬3頭が決戦の地、オーストラリア・メルボルンに到着しました。
10月19日のG1コーフィールドC(芝2400m)に出走予定のメールドグラース、10月26日のG1コックスプレート(芝2040m)に出走予定のリスグラシューとクルーガーの3頭が、1日(火)、香港を経由してメルボルン国際空港に到着しました。
3頭は、空港から検疫場所のウェリビー・インターナショナル・ホースセンターに移動しました。12日(土)のG1ラドブロークスS(芝2000m)に出走予定のスズカデヴィアスは、既に先週メルボルンに到着しており、これでスプリング・レーシング・カーニヴァルに参戦する予定の日本馬4頭すべてが、豪州に到着しました。
▲空港から検疫場所のウェリビー・インターナショナル・ホースセンターに移動した日本馬たち(提供:Racing Victoria)
メールドグラース、クルーガー、リスグラシューの3頭は、スズカデヴィアスと異なる厩舎ブロック(外国遠征馬による、初のメルボルンC制覇を記念して名付けられたヴィンテージクロップ厩舎)に入厩しました。ここには、ヨーロッパからの遠征馬レイモンドタスク(英リチャード・ハノン厩舎)、ゴールドマウント(英イアン・ウィリアムズ厩舎)、レッドヴァードン(英エド・ダンロップ厩舎)も滞在しており、これら3頭はメールドグラースと同じG1コーフィールドCを目指して、調整が行われています。
芝2400mで世界最高賞金を誇る、G1コーフィールドCの予想オッズで、現在3番人気となっているメールドグラースにはダミアン・レーン騎手が手綱を取る予定です。レーン騎手は今年春にJRAの短期免許を取得して日本に滞在中、同馬に騎乗して芝2000mのGIII新潟大賞典とGIII鳴尾記念を連勝しており、メルボルンの地で再びコンビを組みG1制覇を狙うことになります。
▲レーン騎手と再びコンビを組みG1制覇を狙うメールドグラース(提供:Racing Victoria)
▲G1コーフィールドCの予想オッズで、現在3番人気のメールドグラース(提供:Racing Victoria)
また、G1コックスプレートでも、矢作厩舎のリスグラシューとタッグを組むことになっているレーン騎手は、GI宝塚記念に続き今度は豪州の地で同馬とのG1制覇を目指します。
▲こちらもレーン騎手とタッグを組むリスグラシュー(提供:Racing Victoria)
現在は宝塚記念優勝馬に優先出走権が与えられるコックスプレートは、オーストラリア最高峰の馬齢重量戦です。その勝ち馬リスグラシューのほか、今年4月にランドウィック競馬場で行われたG1クイーンエリザベスS(芝2000m)で、ウィンクスの2着に好走したクルーガーの関係者にもムーニーヴァレイ・レーシングクラブは招待状を送りすでに出走の意思を表明。日本馬に限らずトップレベルの馬たちが参戦するこの1戦は、オーストラリアに限らず世界各国が注目する1戦になることでしょう。
▲クイーンエリザベスSでウィンクスの2着に好走したクルーガー(提供:Racing Victoria)
▲少し眩しそうなクルーガー(提供:Racing Victoria)