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穴を狙うなら先行よりも差し/秋華賞

  • 2019年10月08日(火) 12時00分

通常、競馬では「まぐれ残り」のほうが多いが…


 秋華賞はどちらかというと差し馬有利の競馬。これまで行われた23回の位置取り別成績は以下のようになっている。

回収率向上大作戦


 ただ、これを単勝30倍未満だった馬(秋華賞に至るまでの成績がそれなりに良い馬ということになる)に限定すると、以下のようになる。

回収率向上大作戦


 先行して勝ったのはアヴェンチュラ、ダイワスカーレット、ファインモーション、テイエムオーシャン、ティコティコタック、ファレノプシス、ファビラスラフイン。たまたま良いメンバーがいたという印象もあるので「先行タイプの上位人気馬」を過剰評価はできない。確実に言えるのは、「先行した人気薄馬が穴になっていない」ということのほうだ。

 通常、競馬では「まぐれ残り」が「まぐれ差し」より多い。ただ上の2つを見比べると、先行した馬のグループは人気薄馬が大きく足を引っ張っており、差しグループはそうでもないことがわかる。

 実際、単勝オッズ30倍以上かつ4角5番手以内から連対したのは2007年レインダンスだけ。同馬にしても通過順は7-7-4-4で、純粋な先行ではない。

 今年は台風の影響で良馬場にならない可能性があり、そうなるとガラっと傾向が変わる可能性もあるが、3連単フォーメーションの3着に超人気薄馬を追加するなら、このレースに限っては「まぐれ差し」期待でもいいように思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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