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コックスプレートに4頭の外国馬がラインナップ

  • 2019年10月24日(木) 18時00分
(10月24日号 文=ポール・シムズ)

ムーニーヴァレイ・レーシングクラブで枠順抽選会


 オーストラリアNo.1の馬齢重量戦として知られる、G1コックスプレートの開催がいよいよ今週土曜日に迫り、22日(火曜)に枠順が決まりました。

 マジックワンド(エイダン・オブライエン厩舎)、ダンステリア(ダヴィッド・ムニュイジエ厩舎)のほか、1番人気に推されている日本馬のリスグラシュー(矢作芳人厩舎)と、クルーガー(高野友和厩舎)の外国馬4頭の関係者が、ムーニーヴァレイ・レーシングクラブの本部に集まり、枠順抽選会に臨みました。

 4歳牝馬のマジックワンドは、14頭立ての3番ゲートに入りました。ライアン・ムーア騎手が23日(水)早朝にレーシング・ヴィクトリアのインターナショナル・ホースセンターで同馬に騎乗し、最終追い切り行いました。

 一方、ダンステリアは10番ゲートからの発走となりました。ジェイミー・スペンサーが騎乗予定のダンステリアは、4頭のエマージェンシーホース(補欠馬)のいずれも出走しなかった場合、枠順が1つ内側の9番ゲートからスタートになります。エマージェンシーホースには、サイード・ビン・スルール師の管理馬ドリームキャッスルや、イギリスのTV放送局ITVの競馬リポーターとして活躍中のフランチェスカ・クマーニ氏(父は英国・元調教師のルカ・クマーニ氏)も所有者の1人である、ゲイローチョップも含まれています。

ビクトリア競馬便り

▲「6〜10番の枠に入りたいと思っていましたので、とてもハッピーです」と語ったムニュイジエ調教師(提供:Racing Victoria)


 ムニュイジエ調教師は「今朝(22日)、最終追い切りを行ったのですが、とても良い動きで満足しています。前走は少し鼻水が出ていたため、出走を取り止めましたが、今はとても良い状態ですし、すべて順調に来ています」と話し、枠順に関しては「競馬場のコースを実際に歩いてみて、6〜10番の枠に入りたいと思っていましたので、とてもハッピーです。対戦相手については、これからよく分析していきますが、彼がベストな走りを見せてくれれば、チャンスは大いにあると思いますし、彼が大仕事を成し遂げてくれると信じています」と自信を見せています。

 現在、ブックメーカーのオッズでは3.5倍前後の1番人気となっているリスグラシューは15番ゲート、そして4月のG1クイーンエリザベスSで、ウィンクスの2着に好走したクルーガーは、9番ゲートに入りました。

 外国遠征馬がコックスプレートを制したのは過去に1度しかありません。2014年にエイダン・オブライエン調教師の管理馬アデレイドが優勝したのみ。その後は4年連続で女傑ウィンクスが優勝しており外国馬による勝利とはなりませんでした。

 サイード・ビン・スルール調教師のドリームキャッスルは、コックスプレートに出走できなければ、同じ日にムーニーヴァレイ競馬場で行われる芝1600mのG2クリスタルマイルへ向かう公算が大きいようです。クリスタルマイルには、ムニュイジエ師の管理馬で、前走はディープインパクト産駒のフィアースインパクトが勝利したG1トゥーラックHに出走した、チーフアイアンサイドもラインナップに加わっています。

 また、オブライエン氏が管理するもう1頭のハンティングホーンは、11月5日(火)にフレミントン競馬場で行われるG1メルボルンカップへのエントリーを済ませていますが、前哨戦として26日に行われる芝2500mのG2ムーニーヴァレイ・ゴールドカップに出走を予定しています。

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

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