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【アルゼンチン共和国杯】休み明けの不利は克服できるか?

  • 2019年10月29日(火) 12時00分

過去の例を超越しなければならない


 今年のアルゼンチン共和国杯は、登録16頭中前走条件戦組が5頭。一方で前走GI組はゼロだ。前走GI組は過去10年[3-1-2-8]、しかも過去3年[3-1-0-2]と頼れる存在だったのだが、居ないものは仕方ない。

 GI組がいないとなると、次に格上は前走GII組ということになる。今回、前走GIIで馬券に絡んだ馬が2頭いるが、問題はこの馬たちが休み明けということだ。目黒記念1着以来のルックトゥワイスは中22週、昨年のアルゼンチン共和国杯3着以来のマコトガラハッドは中51週ということになる。

 過去の類似事例はどのようになっているだろうか。もちろんアルゼンチン共和国杯だけに絞るとほとんど該当例が無いということになるので、

 今回は
・2000年以降
・古馬の芝2200m以上GII
・前走GII(こちらは世代限定戦でも可)の3着以内
を満たす馬で休み明けというケースを調べてみた。

 結論から言うと、中12〜24週の馬は[1-1-1-13]で回収率が単28%・複27%。中25週以上だと[0-0-1-14]で複回収率14%だ。前者は16頭中5頭が2番人気以内。後者でも15頭中6頭が5番人気以内なので、成績的にはやはり物足りない。

 前者のうち1着をとったのはステイヤーズS勝ちから中14週で阪神大賞典に出走したアイポッパー。2着馬はAJC杯勝ちから中16週で目黒記念に出走したマチカネキンノホシ。前述したように今回の2頭は中22週と51週なので、連対レベルまでくるには過去の例を超越しなければならないということになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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