未来へ向け飛躍を遂げる馬は現れるのか?
12月19日(木)、名古屋競馬場で行われる『第19回名古屋グランプリ』は、2500mで実施されるダートグレード競走最長距離重賞。1周1100m・スタンド前を3回走る戦いで、コース適性が問われるレース。昨年の勝ち馬・チュウワウィザードは今年に入ってダイオライト記念、平安S、JBCクラシックとダートグレード競走を3勝し、ついにJpnIタイトルを手にしました。今年もそんな飛躍を遂げる馬は現れるのか?JRA勢5頭をご紹介しましょう。
まずは前走・浦和記念の2頭から。
アナザートゥルースは浦和記念でケイティブレイブの2着に健闘。東京大賞典の選定馬でありながらこちらのレースを選択したことからも、本気度の高さを感じます。3月の名古屋大賞典(1900m)でグリムとヒラボクラターシュに続く3着。続く4月のアンタレスSでは先に動いたグリムを直線で交わし、重賞初制覇を飾りました。今回、コース経験のある名古屋競馬場で重賞2勝目を狙います。
浦和記念で2着に健闘したアナザートゥルース(写真は2019年浦和記念出走時、撮影:高橋正和)
浦和記念は4着だったデルマルーヴル。2走前・白山大賞典では初めての古馬との対戦で、内で粘るグリムを外からクビ差2着まで追い詰めました。ダートグレード競走5勝馬のグリムを物差しにすると、アナザートゥルースとデルマルーヴルは互角の戦いをしていて、ここでは力上位。昨年の兵庫ジュニアグランプリを制して以降、全日本2歳優駿2着、ジャパンダートダービー2着、レパードS2着、白山大賞典も2着と惜しいレースが続いていて、そろそろ重賞2勝目を挙げたいところ。昨年のチュウワウィザードに続く3歳馬による制覇を目指します。
そろそろ重賞2勝目を挙げたいデルマルーヴル(写真は2019年浦和記念出走時、撮影:高橋正和)
続いてご紹介する3頭は地方競馬初参戦。
アナザートゥルースと同じアイルハヴアナザー産駒のメイショウワザシ。重賞初挑戦だった9月のシリウスSで逃げ粘って3着。前走・師走S(中山・L)では2番手からの競馬で3着。オープン入りしてから勝ち切れていませんが、前々でレースを進めることができるのは好材料。鞍上・武豊騎手は2002年アッパレアッパレでこのレースを制しているほか、かきつばた記念2勝、名古屋大賞典も2勝と当地のダートグレード競走では心強い存在。
前々でレースを進めることができるのは好材料のメイショウワザシ(写真は2019年薩摩S優勝時、撮影:(C)netkeiba.com)
アポロテネシーは現在2連勝中でオープン入りしたばかりの4歳馬。2連勝の内容はどちらも2番手からの競馬で、危なげない勝ちっぷりを披露。着実にステップアップしてのダートグレード競走初挑戦。勢いは一番で、未知の魅力ある1頭です。
着実にステップアップしてダートグレード競走初挑戦のアポロテネシー(写真は2019年晩秋S優勝時、撮影:下野雄規)
アングライフェンは今年に入って2月のアルデバランS(京都・1900m)、5月のブリリアントS(東京・2100m・L)とオープンを2勝。2走前・シリウスSではロードゴラッソのクビ差2着にまで迫りました。前走・みやこSは16頭立てと多頭数で直線は前が壁になり、追い出しが遅れて4着。小回りコースへの対応がカギとなりますが、スムーズな競馬ができれば抜け出す可能性を秘めています。鞍上は名古屋競馬場初参戦のO.マーフィー騎手です。
小回りコースへの対応がカギとなるアングライフェン(写真は2019年ブリリアントS優勝時、撮影:下野雄規)
【イチオシ馬】
・アナザートゥルース
ご存知サウンドトゥルーの半弟。兄同様に遅咲きで、条件戦からコツコツと勝ち上がり5歳にして重賞初制覇。兄の背中も知っている大野拓弥騎手とのコンビで、ここから息の長い活躍に期待します。
【気になる馬】
・デルマルーヴル
鞍上は地元愛知の岡部誠騎手。エイシンモアオバーとのコンビで名古屋グランプリを2勝(2012年、2014年)しており、久しぶりの重賞制覇に向けて視界良好。
このレース、地方所属馬が優勝したのは第1回ミツアキサイレンス(笠松)だけとJRA勢が断然優位で、近年馬券圏内にきた地方所属馬はカツゲキキトキトのみ(2016年、2017年ともに3着)。今年もまたJRA勢が上位を占めそうな面々ですが、そのJRA勢の中では混戦模様。コース経験のあるアナザートゥルースが勝利するのか?3歳馬デルマルーヴルか?地方競馬初参戦馬たちがコース適性の高さを見せるのか?2500mの長距離重賞、騎手たちの手綱さばきも含め、じっくりとご観戦ください!
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