JRA勢の個性派4頭に対して、地方馬の台頭はあるか?
12月27日(金)園田競馬場で行われる『第19回兵庫ゴールドトロフィー』。1400mのハンデ戦で、短距離戦線の総決算。優勝馬は第1回からJRA所属馬が独占していますが2、3着には地方馬がくることも多く、昨年も兵庫のキクノステラが51kgの軽ハンデを活かし3着に健闘。今年も地方馬の出番はあるのか?JRA勢が上位独占するのか?楽しみな戦いです。
過去のデータを見るとリピーターの活躍も目立つレース。今年のJRA勢ではノボバカラが唯一のリピーター。まずは個性派が揃ったJRA勢4頭から見ていきましょう。
ノボバカラは2016年4歳時にかきつばた記念、プロキオンS、カペラSを制している重賞3勝馬。しかしその後は勝ち切れないレースが続き、特に昨年は2桁着順続き。しかし今年5月の栗東S(京都・L)で長いトンネルを抜け、2年5か月ぶりの勝利を挙げました。前走・JBCスプリントでも4着と好成績。園田競馬場は2016年の兵庫ゴールドトロフィーで58kgを背負いニシケンモノノフの3着がある舞台。今回は、地元園田のリーディングジョッキー・吉村智洋騎手とコンビを組むのも心強い材料。今年のメンバーでは実績ナンバーワンの古豪。3年ぶりのリベンジなるか?久しぶりの重賞制覇を狙います。
園田リーディング吉村智洋騎手とコンビで挑む実績十分のノボバカラ(写真は2019年栗東S優勝時、撮影:下野雄規)
テーオーエナジーは昨年5月の兵庫チャンピオンシップで重賞初制覇。今年2月の佐賀記念3着はあるものの、その後のJRAの重賞戦線では苦戦続き。重賞を制した舞台・園田で、こちらも復活の勝利にかける1頭。自身2回目の1400m戦(1回目は昨年10月東京・OPで14着)で、距離短縮への対応がカギ。鞍上は兵庫チャンピオンシップも共に制した園田競馬出身・岩田康誠騎手。手綱さばきにも注目が集まります。
今年の春以降は苦戦が続くテーオーエナジー、重賞勝ちの舞台で久々の勝利なるか(写真は2018年兵庫チャンピオンシップ優勝時、撮影:(C)netkeiba.com)
デュープロセスは8戦4勝【4-2-0-2】、ユニコーンSでワイドファラオのアタマ差2着の成績が光る3歳馬。地方競馬の重賞は初参戦で、小回りコースへの対応がポイントとなりますが、この先の飛躍が楽しみな存在。
ユニコーンSではアタマ差の2着、先々の飛躍が期待されるデュープロセス(写真は2019年ユニコーンS出走時、撮影:小金井邦祥)
同じく3歳馬・ランスオブプラーナは今年の毎日杯を制した芝の重賞ウイナー。父ケープブランコはアイリッシュダービーなどを勝ったヨーロッパのGIホースで、母父マンハッタンカフェ。今回初めてのダート戦となりますが、新たな試みで開花するか?未知の魅力十分。
今回ダート初挑戦の芝重賞勝ち馬ランスオブプラーナ(写真は2019年毎日杯優勝時、撮影:(C)netkeiba.com)
続いて馬券検討に欠かせない地方馬たちをご紹介します。
岩手から川崎に移籍しての参戦となるラブバレット。このレースは2016年4着、2017年にはグレイスフルリープの2着と好成績を挙げています。8歳となった今年も岩手の重賞を2勝するなど衰え知らず。昨年は残念ながらこのレースに出走することができませんでしたが、改めての挑戦。鞍上は引き続き岩手の山本聡哉騎手です。
当レースで4着、2着と実績を残しているラブバレット(写真は2019年岩鷲賞優勝時、提供:岩手県競馬組合)
10歳馬・高知のサクラレグナムは昨年4着に健闘。こちらも今年に入って高知の重賞を3勝するなどまだまだ元気いっぱい。2連勝中の勢いで、昨年以上の着順を狙います。
2連勝中と勢いにのる10歳馬サクラレグナム(写真は2019年大高坂賞優勝時、提供:高知県競馬組合)
【イチオシ馬】
・ノボバカラ
これまで7歳以上でこのレースを制したのはニホンピロサート(2005年)、リミットレスビッド(2006年・2007年)、トーセンブライト(2009年・2010年)、レーザーバレット(2015年)、グレイスフルリープ(2017年)の5頭。連覇を含むと7勝を挙げているように、ベテラン高齢馬による勝利が多いのも大きな特徴のひとつ。復活の勝利に期待します。
【気になる馬】
・ラブバレット
こちらも8歳の古豪。短距離ダートグレード戦線での成績を見ると、上位の力を持っていることは間違いなく、初の地方馬による制覇を目指せる存在。改めて応援します。
2019年の短距離戦線を締めくくる兵庫ゴールドトロフィー。今年もJRAの馬が勝利するのか?それとも?王者不在のメンバーだけに混戦必至。馬券的妙味もありそうな一戦です。
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