▲キングズガードを管理、現在リーディングを走る寺島調教師 (撮影:大恵陽子)
今年、9歳を迎えたキングズガード。古豪が活躍する傾向にあるダート界においても、そのキャリアは頭一つ抜けた存在です。そんな中、昨秋は中距離路線に戦いの場をシフト。距離が延びても持ち味の末脚を見せました。
重賞タイトルは2017年の中京・プロキオンSですが、実は「右回りがベスト」と管理する寺島良調教師は話します。となれば、開催が中京から京都に変わる今年の東海Sは大きなチャンスでしょう。年明けから絶好調で、リーディングトップを走る寺島調教師に伺いました。
(取材・構成=大恵陽子)
プロキオンSでの敗戦が導いた距離延長
――16日、東海Sへ向けた1週前追い切りがCWコースで行われました。併せ馬で81.1-37.9-12.6という内容でしたが、いかがでしたか?
寺島良調教師(以下、寺島師) 競馬学校実習生が騎乗して、時計的にしっかりやることができました。いつも通り順調にきています。
――年が明けて1つ年齢を重ねましたが、最近の馬の雰囲気はどうですか?
寺島師 特に変わらず、元気で若々しいです。
――故・田中章博調教師の下で3歳5月にデビューしたキングズガードですが、長期休養は1回くらい。丈夫ですね。
寺島師 田中先生のところにいた時はまだ体質も弱くて、最初の頃は結構ゆっくり使われていましたが、うちに入ってからはそこまで長く休んだことはなく、コンスタントに使っていますね。
――レース後にガタッと疲れが出たりすることはあまりないんですか?
寺島師 今まであまりないですね。脚元も1回くらい球節が疲れたかなぁ、というくらいで、あとは特に問題なくきています。
――これまでは「いつもしまいは伸びてくるけれど、あと一歩届かず…」というレースがどうしても多かったように思います。
寺島師 1400mでテンが忙しいぶん、しょうがないのかなと。上のクラスになればなるほど速くなって、余計に脚が溜まらないので。
オープンに上がったのも5歳になってからなので、正直、ワンパンチ足りないのかな? という印象でした。後ろから行く馬なので、いろいろな助けがいりますけど、毎回安定して走っています。
――そんな中、昨夏はプロキオンSでブリンカーを装着しました。