東京新聞杯は安田記念やマイルCSと比較すると、ペースが緩んで上がりのケイバになりがちで、だからリスグラシューやブラックスピネルやスマートレイアーなど、決してマイラーではない中距離型が勝てるレースにもなりがちだ。ディープ産駒は近5年[2-4-1-11]で毎年連対。特にサーゲイロード≒セクレタリアトのクロスを持つディープ産駒は[2-2-0-2](スマートレイアー1着、ヴァンセンヌ1着、レッドオルガ2着、プロディガルサン2着)と好走率が高い。取り上げた5頭ではヴァンドギャルドとプリモシーンがこのクロスを持つ。(解説:望田潤)
ヴァンドギャルド 愛G1モイグレアスタッドS勝ちラヴなどが出る牝系で、母スキアはフィユドレール賞(仏G3・芝2100m)勝ち馬。母父モティヴェイターはモンジュー産駒の英ダービー馬。ディープインパクトにサドラーズウェルズとゴーンウエストとデインヒルとブラッシンググルームが入ったオールラウンドな中距離血統で、全4勝中3勝が芝1600だが、体型や走りからしてもマイラーではなく中距離馬だろう。
距離○ スピード○ 底力○ コース○
サトノアーサー 母キングスローズはNZ1000ギニー(G1・芝1600m)勝ち馬。その父リダウツチョイスは豪名種牡馬で、フルーキーの父でキャンベルジュニアの母父。ディープ産駒で母系にデインヒルとヌレイエフを持つのはミッキーアイルやプリモシーンと同じ。母の影響も強いマイラーっぽい体型で、戦績どおり大箱の1600〜1800がベスト。東京マイルだと高速決着よりは多少なりとも渋ってほしいか。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○
シャドウディーヴァ 母ダイヤモンドディーバはキャッシュコールマイルS(米G2・芝8F)勝ち。母父ダンジリは仏リーディングサイアーで、ハービンジャーの父でミッキーチャームの母父。伸びのある体型の中距離馬だが、走ると母方のパワーや機動力も感じさせる脚捌きで、フローラSや秋華賞のようにインを捌くような芸当もできる。前走は