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7年半ぶりとなる姫路競馬開幕!!鴨宮祥行騎手や新子雅司調教師のインタビューで振り返る

  • 2020年02月04日(火) 18時00分
 7年半ぶりとなる姫路競馬が先月15日、開幕しました。先週まで3週9日間の日程が終了し、残すは今日4日(火)からの3日間のみ。イケメンジョッキー・鴨宮祥行騎手は姫路リーディング3位の勝ち星を挙げる活躍の一方、リーディングトレーナー・新子雅司調教師は「うちの厩舎の馬は●●だから2着が多かった」と歯がゆさを見せました。

 彼らの言葉から姫路競馬場の馬場傾向や開催を振り返ってみましょう。

岩田康誠騎手も認めたイケメン・鴨宮騎手


 2012年8月以来の開催となった姫路競馬。大阪から約30分の場所にある園田競馬場に比べると人口が少ない土地とあって、入場者が少ないのではないかと心配されていましたが、入場者数・売上ともに前開催を上回っています。

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 売上は2012年10月からスタートしたJRAネット投票をはじめとする在宅投票が普及したことによる恩恵が大きいと思いますが、それによって地方競馬に親しむJRAの競馬ファンが増え、入場者数の増加にもつながったのではないかな、と思います。

 開幕日には開門前から行列ができ、姫路駅から競馬場に向かうファンバスには「初めて姫路競馬場に行くんだ」という20代の男性組も。試算では1日平均917人だっただけに、個人的には嬉しい驚きです。

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▲姫路競馬場


 前回、姫路競馬が行われた2012年にデビューしたのは鴨宮祥行騎手、26歳。岩田康誠騎手が「スーツを着ていたら、どこの俳優かと思うくらいイケメンやな」と目を丸くするほど男前です。

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▲「自分としては全然物足りないです」と話す鴨宮祥行騎手


 当時、デビュー1年目ながら2カ月間にわたる開催で一気に14勝を挙げ、注目を集めました。

「当時は2kg減があって、馬場も内が軽くて先行有利だったので、とにかく前に行って訳が分からないままレースをしていたような感じです」

 減量を生かせる馬場を味方につけて成績を伸ばしましたが、「今は求められているものが全く違います」と本人は話します。

 がむしゃらだった新人時代と違って、今は若手ながら上位に食い込む活躍。重賞も今年に入ってすでに2勝(笠松・白銀争覇 エイシンエンジョイ、笠松・ゴールドジュニア ガミラスジャクソン)を挙げました。周囲からの期待も高いですが、それ以上に本人は今が正念場だと思っていることでしょう。

「今年は年明けから(田中)学さんが怪我でいなかったので、ある程度の成績は絶対に残さなあかんと思ってやってきました。思っている以上にいい成績を残させてもらっていますが、姫路は得意ではないんですよ(苦笑)」

 メインレースを勝ったり、3連勝を遂げたりしただけに目立ちますが、「人気以上にもってこられていないので、自分としては全然物足りないです」と話します。

 馬場については「開幕週から逃げ馬が残らなくて、『差し馬が届く』と言われていましたけど、僕は3コーナー過ぎまでにはいい位置にいないと絶対に届かないと思っていました。姫路の方が園田より直線が長いですが、3コーナーで射程圏内にいないと、届かないんですよ。逆に、そのポジションにいれば仕掛けをワンテンポ遅らせても大丈夫です。……って、平松さん(徳彦 元騎手・調教師)が教えてくれました」

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▲姫路競馬場のパドック


 勝ったレースを見てみると、その言葉通り3〜4コーナーでは好位につけています。

 ちなみに、勝つたびに「師匠」と崇める田中学騎手から「調子に乗るなよ」と言われているようで、「そのたびに『はい!調子に乗りません』と答えています」と鴨宮騎手。

 勝っても謙虚に研究し続けています。

「芝っぽい馬が多くて2着に…」その理由とは


 昨年、園田・姫路競馬の年間最多勝記録を塗り替えた新子雅司調教師。勝率は32.0%で全国2位を誇るのですが、今回の姫路開催ではなぜか21戦4勝、勝率19.0%。いやいや、これでも十分すごい数字ですし、重賞・白鷺賞をタガノゴールドでも制覇されたのですが、新子調教師としてはやや異例の数字。

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▲白鷺賞をタガノゴールドで制覇した新子調教師


 それについて、興味深い見解を話してくださいました。

「うちの厩舎にはどちらかというと芝っぽい馬が多いんですが、今回の姫路は結構力のいる馬場で、どうしても最後にちょっと脚が上がってしまうんです。それで、2着ばかりになるというのがあったと思います」

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▲「うちの厩舎にはどちらかというと芝っぽい馬が多いんですが」と語る新子調教師


 新子厩舎の馬は手脚がスラっとして軽やかに歩く馬が他厩舎に比べると多い印象。それゆえでしょうか、2着は7回を数え、その割合は33.3%を占めました。

 改めて、園田開催に戻ってからの活躍に期待したいですね。

 さて、最後に。

 1月30日、重賞・白鷺賞が15年ぶりに復活。パドックからは白鷺城とも異名を持つ姫路城が望めるため、何ともピッタリなレース名です。

 当日には1月にレース実況を引退されたばかりの吉田勝彦アナウンサーとnetkeibaコラムでおなじみの矢野吉彦アナウンサーによるトークショーが開かれました。

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▲盛り上がりを見せたトークショー


 ウイナーズサークル周辺にはものすごい人だかり!

 隣接する加古川市で少年時代を過ごした吉田アナウンサーとあって、当時を知る知人も駆け付けたようでした。

 盛り上がりを見せた姫路開催。2020年最終日は今週2月6日(木)です。

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▲吉田勝彦アナウンサーと矢野吉彦アナウンサー

競馬リポーター。競馬番組のほか、UMAJOセミナー講師やイベントMCも務める。『優駿』『週刊競馬ブック』『Club JRA-Net CAFEブログ』などを執筆。小学5年生からJRAと地方競馬の二刀流。神戸市出身、ホームグラウンドは阪神・園田・栗東。特技は寝ることと馬名しりとり。

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