▲大井競馬場のモノレール駅側の門にて (撮影:高橋華代子)
普通の日常が幸せであることを実感させられます
新型コロナウイルスの影響により、日本全国でスポーツや文化・イベントの中止や延期、規模縮小になっていますね。今年のお正月には、まさかこういう事態になるなんて、夢にも思わなかったです……。
大井競馬場でも2月27日(木)と28日(金)の開催は無観客競馬として行われました。お客様は場内に入らない形で、発売は電話・インターネットのみ。大井競馬場は開場70年の歴史で初めてとのこと。
私は通常のレース取材で行ってきましたが、主催者、馬主様、警備さん、マスコミの姿しか見られませんでした。
▲パドックも静まり返っていました (撮影:高橋華代子)
大井競馬場では能力試験というデビュー前に受ける試験と、調教試験という半年以上お休みした馬が復帰の際に受ける試験があります。これらに合格しなければ、レースで走ることはできません。
能力試験&調教試験は、開催最終日の朝、お客様のいない状態で行われているので、今回の無観客競馬の雰囲気はそれに近いものを感じました(それぞれの地方競馬場によって、能力試験などの日時や内容は様々なのでご了承ください)。
ただ、能力試験&調教試験と違うのは、実況があるということ。場内が静まり返った中なので、通常のレース時よりも実況の声が鳴り響いていました。
▲いつも以上に実況が鳴り響くレース中 (撮影:高橋華代子)
大井競馬場の最年長ジョッキーでもある63歳の的場文男騎手は、「こういう形で競馬をするのは初めてです。一生懸命乗ることに変わりはありませんが、やっぱり(無観客競馬は)寂しいですね。他の競技もそうだから仕方ないですが、早く(ウイルスが)消えて欲しいです」と、集まった報道陣に寂しそうに答えていました。
私も大井競馬場で無観客競馬を体感し、「寂しい」という思いは強かったです。改めて、普通のことが幸せであることを実感させられますね。
南関東競馬では3月2日(月)から6日(金)まで川崎開催が行われますが、こちらも無観客競馬で行うことが発表されています。
1日も早く普通の日常が帰ってきますようにと、今は祈るばかりです。
※ その後、3月10日(火)から14日(土)の船橋開催も無観客競馬で実施することが発表されました。