【ダービー卿CT】GIでも大崩れしなかった隠れたマイル巧者に期待
マイルなら数多くの重賞馬やGI馬に先着している
中山1600mはハイペースのイメージだが、それは昨秋(京成杯AH)のトロワゼトワルの日本レコード1分30秒3=「前半44秒2-(1000m通過55秒4)-後半46秒1」の印象が強烈過ぎるからかもしれない。
最近10年(阪神の11年、稍重の14、17年は除く、実質7回)の平均勝ちタイムは「1分32秒76」であり、前後半バランスは「46秒59-46秒17」=1分32秒76。前半1000m通過平均は「58秒09」にとどまる。
これには超スローだったショウワモダンの10年が含まれるためだが、実は前半の800mの方が速かったのは19年と13年の、たった2回だけ。バランスでみると、5回まで前半より後半800mの方が速くなっている。緩いペース(スロー)の広がりは、中山のマイル戦にまで及んでいる。
今回の組み合わせには、強力な先行タイプは少ない。枠順が決まるまで、昨年1分31秒7の厳しい流れの決着(レースの前後半45秒1-46秒6)を好位追走から同タイム3着(ハナ差2着がプリモシーン)に伸びたマイスタイル(父ハーツクライ)にしようとしていたが、なんと大外16番枠になってしまった。
さすがに16番は大きな不利と思える。だが、前日に入稿(入力)の紙面も関係する。印を変えることはできないから、少し控えめにマイスタイルにこだわりたい。
昨年、7番人気で「クビ、ハナ」差の1分31秒7(横山典弘騎手)も外の13番枠だった。今年は6歳になったが、昨年のダービー卿CT3着(0秒0差)だけでなく、11月のGIマイルCSも先手を主張して0秒4差の4着(10番人気)。ダノンキングリー、クリノガウディー、プリモシーン、モズアスコット、レイエンダなどに先着している。マイルに限れば京都金杯も少差2着だった。
5歳夏に本物になったマイスタイルは、重賞4回を含む1600mを6戦「3、5、1、2、3、4」着。GIでも大崩れしなかった隠れたマイル巧者でもある。10番枠のトロワゼトワルでも先手を奪って成功した横山典弘騎手が、3着だった昨年以来、久しぶりに乗ってきた。
大外からの先手主張がムリなら、昨年と同様に好位からのレースで流れに乗れる。