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【ヴィクトリアマイル】ドバイ組は使ってくる以上一定のデキにはある

  • 2020年05月15日(金) 18時00分

ドバイ組が走れないとしたら代わりに台頭するのは…


 アーモンドアイの参戦が大きなテーマだが、香港遠征後のドタバタで出走した有馬記念は、そもそも馬に適性のない展開だった。東京芝1600mはあれほどひどいことになった安田記念でも3着に来ているコース。

 ノーザンファームや国枝厩舎にレース選択のミスはあってもデキの判断にミスはないと思いたいし、そう考えるとここでは買わざるをえない。

 同じくドバイがカラ輸送になってしまったラヴズオンリーユー。使ってくる以上この馬も一定のデキにはあると考えるが、こちらはマイル戦の適性がどうか。あれだけタフだったオークスを勝つ馬なので、逆にマイル戦、特に高速決着になった場合にやや不安を感じる。

 仮にここも勝つとなったらよほど東京コースが合うか、超のつく名牝ということになる。

 ドバイ組2頭が走れないとしたら、代わりに台頭するのはやはりサウンドキアラだろう。枠は昨年に続きだいぶ外を引いたが、それが絶望的なファクターというわけではない。土曜に雨予報が出ているのもこの馬にとってはプラス。どの程度降るか、日曜にどの程度影響を残すかは当日にならないと分からないが、降らないよりは降ったほうが絶対に良い。

 昨年の覇者ノームコアは高松宮記念15着からの参戦。このレースは前走大敗馬もけっこう走っているレースだし、リピーター好走の多いレースなので昨年の結果は尊重したい。あとは重馬場で初の2ケタ着順という大敗が心身に影響を与えていないかどうかだ。

 昨年2着のプリモシーンは東京がベターな馬なので、中山かつハンデ戦だったダービー卿の敗戦は気にしなくていいだろう。ただGIIIで好走できてもGIになると少し足りない雰囲気はあり、ここでも1着付けにするのは微妙。特にドバイ組が2頭とも走らない前提でないとこの馬の1着はイメージしづらい。

 人気薄の前走大敗馬で個人的に注目しているのは2頭。コントラチェックは馬場を言い訳にすれば前走はノーカウントにできる。枠はもっと内がよかったが……。

 もう1頭はダノンファンタジー。阪神牝馬Sは明らかに叩き台の雰囲気だったし、上積みはあるはず。勝つまではともかく馬券圏内はありうる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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