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「いよいよ日本ダービー」―柔軟性が魅力の松山騎手―

  • 2020年05月29日(金) 12時00分

状態の良さを感じる伏兵とは


 先週のオークスは、実に見ごたえのある1戦でした。

 2冠を達成したデアリングタクトの強さを再認識させられると共に、レース前の発汗やテンションの高さに心配になりましたが、その点を踏まえ、松山騎手が丁寧な返し馬で誘導。

 しかしそれでもポケット地点からゲート裏にくるまでも中々ハミを譲らない姿に、1コーナーまでの攻めた騎乗は難しいだろうなと感じました。

 勝利騎手インタビューでも、その点を振り返っていましたが、結果的に、他馬と接触をした1コーナー&直線で外から蓋をされた際も、そこで松山騎手は意固地になるのではなく、スッと切り替え柔軟な対応をしていました。その判断が勝利へとつながったようにも感じ、

 無敗で2冠がかかった大舞台で相当なプレッシャーがあった中、このような結果を導いた松山騎手に心から拍手でした。

 と同時に、改めて彼の良さであり武器は柔軟性だと再認識。この柔軟さは、生きる上でも本当に大事なことで、松山騎手から学ぶことは多いです。

 またレースを作ったという点で恐れ入ったのが横山典弘騎手の素晴らしい騎乗。職人の技を見せつけられました。

 さぁいよいよ今週は日本ダービーとなります。

 皐月賞の結果からは、コントレイルとサリオスの2頭の力が抜けているように感じます。

 2400mという距離に関しても、3歳の現時点ではまだ適性が問われる時期ではないと思えますし、コントレイルにおいては徐々に折り合い面も良くなっている印象。大崩れはないと思えます。一方のサリオスですが、こちらの魅力はノビシロ。

 デビュー時もさることながら、GI勝利となった朝日杯FSにおいても牛っぽい体付き。

 それが前回から形が作られてきたように思えます。

 また皐月賞では2着と敗れたものの、マイルからの2000mにも上手に対応していましたし、これまでのレース振りからコントレイルよりも前で競馬をしそうな気がし、そこに逆転の可能性もあるような気も。

 そして追いきりの様子から状態の良さを感じるのがコルテジア。

 先行タイプですし、展開次第ではあなどれない1頭です。

 それでは皆さん、日曜日はフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。

 ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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